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2018年04月22日10:04

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春から初夏にかけての花々 牡丹、躑躅、花水木、藤

 ソメイヨシノの時期が過ぎると、新緑の季節がやって来る。それまで枯れ野みたいだった山が一気に賑やかになる。日ごとに変化が感じられるほどで、真夏の入道雲みたいな力強さがある。

 花はどうだろう。足もとをみれば牡丹(ボタン)。中国では「花の王」とも称され、漢詩にもたびたび詠まれる。日本には奈良時代あたりに入ってきたと考えられている。園芸の代表格ともいえ、花の色や花の形など、品種改良したものがたくさんある。

 背丈くらいの高さには躑躅(ツツジ)。街路樹になっていることも多く、四月中旬から五月上旬にかけて、赤や白、ピンクといった花がいっぱいに咲く。これもアジア原産で、品種改良によって花の色や形など、種類は豊富だ。日常的によく見かけるのは、花の大きなヒラツツジと、花は小さいもののたくさん咲かせるクルメツツジ。

 見上げると花水木(ハナミズキ)。これは北米原産。日本に入ってきたのは20世紀になってから。「憲政の神様」と呼ばれた尾崎行雄が東京市長時代に、ワシントンD.C.へソメイヨシノを贈ったお返しとしてもらったのがはじまり。ポトマック川沿いの桜並木は、戦前の日米交流の賜物である。
 花は白やピンク。秋になると紅葉も美しい。そのため、観賞用に自宅の庭に植えているのもよく見かける。やはり木々にもお国柄があるのか、アジア原産と北米産と違いが分かる。

 そしてこれからは藤(フジ)の季節。これは日本の固有種で、地名や姓名などにもその名が使われるなど、人とのつながりも深い。
 私たちが一般に鑑賞するものは、藤棚の上からぶら下がるようにして咲く花だろう。薄紫の花はとても美しい。ただ木としては意外と狂暴で、ツルを巻きつけて成長する。そのため、人為的に棚を作って鑑賞するぶんにはいいけれど、ほかの樹々の近くに植えてはいけない。その幹に巻きつき、場合によっては枯らしてしまう。
 ちなみに横浜には藤棚商店街がある。通りは幕末・維新期に開発された保土谷道(横浜関内と保土谷を結ぶ道)沿いにあり、輸出用の生糸などで人びとの往来が活発になったことから商店街へと成長した。そこに藤棚があったことからその名がついたという。当時のフジは空襲などで焼けてしまったけれども、復元されていまに至る。

 昔から日本では作庭に関心があったけれど、季節によっていろいろな花が咲き、紅葉もあれば、選ぶのも楽しいだろうなとつくづく思う。あと、花ではないけれど、この頃のモミジも、若葉の鮮やかさが何とも涼しく感じられ、個人的にとても好きだ。

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薄紫色のすだれ 江南藤まつり
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