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2018年03月30日14:28

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年度末の風景

 一年で最も過ごしやすい時期というものがある。秋は10月の一時期。天候も安定して、晴れの日が一週間ほど続く頃がそれだ。そのあと雨が降ると、朝晩が冷え込むようになり、冬の足音が近づいてくる。
 春は、例年であればもう少し先。四月中旬から五月上旬にかけてになりそうなのだけれど、今年は春が一気にやって来たどころか、初夏のような陽気が続いている。春分の日には、東京や横浜でも雪が降るほど荒れた天気だったけれど、それからは気温が一気にあがり、ソメイヨシノもあっという間に満開となった。
 この桜の季節は、花冷えといって、合間に冷え込むことも多いのだけれど、今年はそれもなさそうだ。暖かさが続くなかでいつもの年よりも早く、桜の時期も終わりそうである。

 三月最後の金曜日。仕事上、今日が年度納めとなる。今朝、県警本部に人だかりができていて、何ごとかと思って眺めてみたら、退職や異動になる人の送別をしていたようだ。昼頃に公園を歩くと、家族連れや会社員たちがビニールシートを広げて、お花見としゃれ込んでいた。
 関東地方と比べて、郷里にはそれほどソメイヨシノが植えられていない。というか、関東のソメイヨシノ率が高すぎるのだと思う。それほど強い木でもないのに、街路樹から公園まで、そこらじゅうに植えられていて、春に上京したときはびっくりした。
 もちろん、郷里にソメイヨシノが全く植わっていないわけではない。公園にもあちらこちらで満開の花を眺めることはできる。

 近くに見える小高い山にも、春の訪れを感じる。おそらくはヤマザクラの一種なのだろう。木々のなかに花が咲いているものが遠くらからでも確認できる。冬は落ち葉が散って、枯れ木だらけみたいになっていただけに、ピンク色の花はよく目立つ。そして花の季節が終わると、今度は新緑が一気に広がる。「萌える」という言葉は、最近では別の意味になってしまっているけれど、本当に山が生きているような、そういう生気を感じることができる。
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