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2018年03月22日17:11

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商店街の衰退と再生への道のり

 郷里の商店街は、全国的に衰退が著しいとされるところと比べれば、「成功例」とみなされている。身近なところにある人間からすれば、全国から注目されるほどの成功を収めるほどとは思えないのだけれど、確かに商店街全体がゴーストタウン化していたり、形骸化の末に商店街そのものが消滅してしまったりしている事例をみると、確かに頑張っているのだと思う。

 それでも、1990年代後半からは衰退が進んでいた。郊外型のショッピングモールに客足を奪われたほか、それまでのアパレル、雑貨でやっていく形態が明らかに曲がり角を迎えていたからだ。これはちょうど、デパートの苦境と時期的にも、内容的にも一致する。
 もともと、若者中心に賑わっていた界隈は、店舗の多くで倒産、閉鎖が相次ぎ、残念ながら現在もそうした状態が続いている。他方、中心部は再開発事業を進めて、それなりに賑わいを取り戻せている。同じ商店街でも、区画による二極化が起きているわけだ。

 ここ数年の変化でいうと、アパレルが並んでいた中心部でも、飲食店が増えてきていることだろう。オーナーもシャッター街では家賃収入も得られないため、賃料をかなり下げた結果、飲食店などが進出するようになってきている。コンビニ、ドラッグストア、居酒屋、うどん屋などが進出している。
 かつては、この商店街だけのお店が並んでいたものだけれど、新たに入ってきているのはチェーン店が多い。個性的ではなくなりつつあるものの、シャッター街になるよりはマシということだろう。

 また、商店街単位でイベントを行うようにもなってきている。先日は中心から南に位置するところで、ロックフェスを開催していた。このあたりも、昔からライブなどを行う小劇場やCDショップなどがあったけれど、最近は特に若者が集まるエリアになってきている。アニメやカードを販売するショップも増え、ほかとは違う雰囲気になっている。

 私が子どもの頃も、バンドブームが何度か訪れていたけれど、当時はインディーズも東京などに進出する流れで、地元での活動は限られていた。ところが地域のこうしたロックフェスに、全国で活動するバンドが集まって盛り上がるようなかたちに、いまでは変化しているように思われる。
 単純な街おこしというよりも、ロックフェスを楽しむ集まりという感じで、これも数年続くイベントとなっているようだ。一帯の再開発という、ハード面だけでなく、フェスの開催と成功というソフト面からの再活性化の試みといえようか。
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