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2016年12月28日20:39

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【音楽】 今年購入したCD 私的ベスト10

今日の午前中で今年の仕事も終わった。り。家の中の年末の種々雑事もほぼ済んでいるので、あとは休み明けまで好きなように過ごすことにする。

さて、恒例の(?)「今年購入したCD 私的ベスト10」である。無理矢理選んでみたが、順位は個人的好みによってのみ決めたものであり、また、時間をおいて選ぶと全く別のCDがあがる可能性も高い。つまり、選択基準や順位にはあまり意味がないということ。


【第10位】
信時潔
 ・交聲曲「海道東征」
 ・絃楽四部合奏 (弦楽オーケストラ版)
 ・あかがり
 ・帰去来

   山田和樹指揮横 横浜シンフォニエッタ
   三縄みどり(ソプラノI)/澤村明子(ソプラノII)/兼武尚美(アルト)/大澤一彰(テノール)
   春日保人(バリトン・バス)/「海道東征」合同合唱団
   左座守指揮 熊本県庁合唱団/石田親子(ピアノ)         (2014録音、EXTON)

今年は、新たに知った日本人作曲家の作品も多い。信時潔の「海道東征」もその一つで、今まで演奏機会に恵まれなかった素晴らしい作品が取り上げられるようになってきたのはよい傾向だ。熊本県立劇場におけるライヴ録音で、後半は熊本県庁合唱団による合唱も収録。熊本は震災で大変な年だった。


【第9位】
芝祐靖
 ・雅楽組曲「呼韓邪單于」―王昭君悲話―

   伶楽舎            (2011録音、ビクター)

今年は現代雅楽にも少しだけ手を拡げてみた。八百年以上続く楽家に生まれた芝氏が、王昭君の伝説を古典雅楽様式による組曲として作った作品で、雅楽による壮大な交響詩とでもいうものだ。まさに、千年の伝統を現代に継承するものである。日本の雅楽をもっと聴きたいと思わせてくれたCDである。


【第8位】
小杉太一郎
 ・カンタータ「大いなる故郷石巻」

   小林研一郎指揮 東京交響楽団/石巻合唱連盟
   伊藤京子(ソプラノ)/友竹正則(バリトン)/山内明(朗読)   (1973録音、Salida)

石巻出身の石島恒夫の詩と小杉太一郎の曲による石巻讃歌。圧巻の名演である。今年は石巻も訪問して、震災後5年後の現状もこの目で見てきただけに、ただの音楽だけではない、深く心につきささるような何かを感じてしまう。

ここまで日本人の作品が並んだが、さらに続けよう。


【第7位】 
アリフ・メリコフ
 ・バレエ音楽「愛の伝説」

   ワレリー・ゲルギエフ指揮モスクワ放送交響楽団       (1988録音、Melodiya)

女王メフメネ=バヌーとその妹と宮廷画家フェルハドを巡る、愛と嫉妬と苦悩の物語。バレエとしては結構有名らしいが、音楽自体このCDで初めて聴いた。物語の展開が見えるような変化に富んだ音楽で、中東的雰囲気も漂い、たっぷりと最後まで楽しめる2枚組のCDである。


【第6位】
ギヨーム・ルクー
 ・ヴァイオリンソナタ ト長調
 ・ピアノ四重奏曲 ト短調(未完)
 ・コラール
 ・アンダンティーノ・センプリーチェ
 ・歌曲2編:「父の実家の窓」/「ケシ」
 ・瞑想

   フィリップ・ヒルシュホルン(ヴァイオリン)/ジャン=クロード・ファンデン・エインデン(ピアノ)
   ドーマス四重奏団/フィリップ・コック(ヴァイオリン)/リュク・ドヴォ(ピアノ)/
   ルチェンネ・ファン・ディック(メゾソプラノ)/ギィ・ド・メ(テノール)/カメラータ四重奏団
                                       (1984〜1994録音、Ricercar)

今年は組物のCDも何種類か購入したが、その中から選ぶとすればルクーだろう。8枚組の中からこの1枚を選ぶ。夭折した作曲家の、儚くも美しい人生そのもののような、心を締め付けられるような音楽である。


【第5位】
ヨハン・ヴェンツェル・カリヴォダ
 ・ヴァイオリン小協奏曲第1番
 ・交響曲第1番
 ・クラリネットと管弦楽のための序奏と変奏

   フリーダー・ベルニウス指揮ホフカペレ・シュトゥットガルト
   ダニエル・セペック(ヴァイオリン)/ピエール=アンドレ・タイヤール(クラリネット)
                                       (2013/2014録音、Carus)

カール・ツェルニーによるピアノ連弾編曲版の交響曲第1番のCDを以前聴いて良い曲だなと思い、オリジナルを聴きたいと思っていたが、今年ようやくこのCDが出て、オーケストラ演奏で聴くことが出来た。なんとなくシューマンに近い雰囲気で、聴いていて心地よい。併録曲も含めて素晴らしい。


【第4位】
ドラ・ペヤチェヴィチ
 ・大オーケストラのための序曲
 ・ピアノ協奏曲
 ・ピアノと管弦楽のための協奏的幻想曲

   安達朋博(ピアノ)/井上喜惟指揮ジャパン・シンフォニア   (2015録音、Altus)

2015年9月28日に杉並公会堂で行われた演奏会のライヴ録音で、当日会場にて素晴らしい演奏を堪能したので、改めてCDで聴きたくなったものである。ペヤチェヴィチを知ったのはわりと最近だが、このクロアチアの不遇な女性作曲家も、今は好きな作曲家の一人になっている。


【第3位】
カール・ツェルニー
 ・弦楽四重奏曲イ短調 
 ・弦楽四重奏曲ニ短調

   シェリダン・アンサンブル               (2011/2012録音、CAPRICCIO)

ツェルニーといえばピアノ練習曲のイメージだが、弦楽四重奏曲も素晴らしい。2枚組4曲のいずれも甲乙つけがたいが、そのうちの1枚目を上げる。あまりにも「ピアノ練習曲」で有名なので、他の作品が忘れられているのだとしたらもったいない。もっと演奏されてもいい曲である。


【第2位】
ダヴィド・モンラード・ヨハンセン:
 ・ピアノ四重奏曲
 ・ヴァイオリンソナタ
 ・「大いなる平和」への劇付随音楽
 ・フルート五重奏曲

   フラガリア・ヴェスカ                          (2015録音、SIMAX)

あまり知られていない作曲家の初めて聴く作品が素晴らしく、聴いた瞬間に気に入ってしまったということは時々あるが、このCDがまさにそれである。特にヴァイオリンソナタが素晴らしく、第2楽章など絶品である。室内楽には交響曲や協奏曲とは違った良さがあるが、このような素敵な作品があればこそであろう。


【第1位】
ヨハネス・ブラームス
 ・弦楽五重奏曲第1番
 ・弦楽五重奏曲第2番

   ブダペスト弦楽四重奏団/ワルター・トランプラー(ヴィオラ) (1958録音、SONY)

第1位は、今さらなブラームスの室内楽の、しかも今さらなブダペストSQの演奏だが、今までなんとなく買いそびれていたものをようやく入手したものである。聴いてみたら、あまりの素晴らしさに、これ以上のブラームス弦楽五重奏曲は有り得ないと思ったほどだ。結局、私のクラシック音楽鑑賞も、最後はブラームスに行き着くようだ。


【番外】
バリー・グレイ
 ・サンダーバード音楽集

   広上淳一指揮東京ガーデン・オーケストラ
   IL DEVUメンバー/TOKYO-FM少年合唱団          (2015録音、DENON)

クラシック音楽のCDではないが、番外としてこれを書いておく。我々の世代で、子供の頃に「サンダーバード」を見なかった男の子はいないといってもいいが、その音楽を、「サンダーバード」をリアルで知らない世代の首都圏の音大生のオーケストラが演奏したものである、これがプロをも凌駕する素晴らしい演奏で、聴いていてワクワクする。


家の中にCDを収納する場所も少なくなってきたので、来年は少し購入を控えようと思いつつ、良いなと思うCDだとつい買ってしまいそうだ。また、来年も良い音楽に出会いたい。
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