mixiユーザー(id:5540901)

2016年11月03日19:50

428 view

読書日記Nо.955(小腹も心も満たします)

■大石直紀「深夜食堂」2015年9月小学館文庫
  原作:安倍夜郎、脚本:真辺克彦、小嶋健作、松岡錠司

本の帯が、“国民的「食」コミックの映画版ノベライズ!”
       “小腹も心も満たします。”

ビックコミック・オリジナルに連載され人気を博した「深夜食堂」
を、昼食後によく行った、コミック誌がある、昔ながらの喫茶店で
昔、よく読んだ。

その人気漫画が、2014年映画化され、本書は原作漫画からではなく、
映画「深夜食堂」の脚本から書き起こしノベライズしたもの。

ブキッシュな人間ですから、漫画や映画だけでなく、それを小説と
して読んだらどうか、などと酔狂にも、ほどがありますね。(汗)

でも、とても面白かった!

食欲は、人間の根源的な欲求であり、だから、グルメ本に限らず、
食に関する本も、人気があるジャンルだ。

だから、その食に関する情報を、ドラマ仕立てにしたらどうなるのか
という挑戦は、当然行われてきて、成功した作品も多く、例えば、
「孤独のグルメ」なども、それにあたる。

「深夜食堂」は、どのドラマのテイストを、人情噺にした作品で、原作の
漫画は、ストリーもさることながら、安倍夜郎さんの漫画のタッチが
ストーリーにマッチして、根強い人気となった。

人間、ホロッとくる、人情噺には、心が満たされる生き物なんですね。

少し長いが、惹句をすべて、紹介しちゃいましょう。

“国民的「食」コミックの映画版ノベライズ!
 ネオンきらめく繁華街の路地裏にある小さな食堂。夜も更けた頃、「めしや」
と書かれた提灯に明かりが灯ることから、「深夜食堂」とよばれている。”

“メニューは豚汁定食と酒のみ。でも、「あとは勝手に注文してくれりゃあ出来る
もんなら作るよ」というのがマスターの営業方針だ。”

“久しぶりに店に顔を出したたまこは、愛人を亡くしたばかりで新しいパトロンを
物色中。隣の席にいた年下の男とナポリタンを食べたのが縁で、付き合い始める。
(第一話「ナポリタン」)”

“無銭飲食をしたのを機に、手を怪我したマスターの手伝いを兼ねて住み込み
で働くことになったみちる。確かな料理の腕をもつ彼女はいつしか店になじむが、
過去にはなにか深い事情があるようで……。
(第二話「とろろご飯」)”

“福島の被災地からやってきた謙三は、夜な夜な店に現れては常連のあけみに
会いたいと騒ぎ、トラブルに。あけみが謙三を避けるのには理由があった。
(第三話「カレーライス」)”
 
“マスターが作る料理の懐かしい味にふれて、ちょっとワケありの客たちは心の
重荷を下ろし、胃袋を満たしては明日への一歩を踏み出していく。”

読み終えて、確かに、小腹も心も、十分に満たされた自分に気づいた。

だから、読書は、やめられません(^^♪
23 18

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年11月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930