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2016年09月24日21:29

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【音楽】 オーケストラ・ウィル演奏会@つくば

今日は、茨城県つくばに音楽を聴きに行った。オーケストラ・ウィルの第8回定期演奏会である。

やや遠方のアマチュア・オーケストラだが、一度行くと、不思議なもので毎回行くことになる。それは楽員が熱心に誘ってチケットをくれるからなのだが、もちろんプログラムが魅力的なこともある。ずっと雨続きの天気で、今日も雨だったが、そんな気分をスカッとさせる演目である。

 ・J.オッフェンバック: 喜歌劇「天国と地獄」序曲
 ・芥川也寸志: 交響三章
 ・F.メンデルスゾーン=バルトディ: 交響曲第3番「スコットランド」

   指揮:佐々木雄一
   会場:つくばノバホール (14:00開演)

つくば駅から会場に向かっていると、後ろから声をかけられた。オーケストラ・ウィルの団員でチェロを弾いているM氏だ。彼からチケットをもらったので今日は来たのである。会場に入る前から会うとは思わなかったが、良い演奏を期待しよう。

1曲目は「天国と地獄」序曲という超有名曲だが、それゆえか、まともに演奏会で聴いた記憶がない。いきなりドンチャン騒ぎで盛り上がりそうだ。改めてじっくり聴いてみると、クラリネットのソロやヴァイオリンのソロが活躍したり、なかなか味わいのある作品なのだと今さらながら気付いた。最後はやっぱりドンチャン騒ぎ。オーケストラも楽しみつつバンバンやっているような感じで(金管が少し苦しそうだったかな?)、これで雨続きの鬱陶しさも解消だ。ふと、この曲を使ったCMを思い出し、そういえば最近カステラを食べていないなあなどと考える。

2曲目は、芥川の「トリニータ」である。これがあるから今日ははるばるつくばまで来たのである。若き芥川の躍動感あふれる作品である。生で聴くのはおそらく初めてだ。冒頭のファゴットがいい感じで始まり、各楽器が絡んでいって、一気に大爆発。一転して日本的情緒の漂う第2楽章も見事だった。このオーケストラ、なかなかやるなあ。第3楽章冒頭は、分かっていても、やはり大音響でジャッ! ジャッ! ジャッジャッ!といきなり来るとびっくりするが、あとは芥川の師である伊福部を思わせるオスティナートによる躍動する音楽で、最後まで十分に堪能することが出来た。

休憩のあとはメンデルスゾーンの「スコットランド」だ。5曲の交響曲の中では一番好きで、第3番となっているが完成順では最後だ。プログラム前半の2曲とは雰囲気が変わり、これは心を落ち着かせて聴ける。初めて聴いた時から、冒頭のメロディーからして気に入ってしまったが、今日の演奏も、ゆったりと始まりいい感じであった。各楽章間を切れ目なく演奏するのかと思ったら、間をおいて演奏していた。「attacca は、曲の構成自体が切れ目なくつながっていることを示すのではなく、楽章間に無意味な間を入れて、(客席の咳払いなどで)緊張感が分断されるのを避けたかった」だけなのだという。プログラムにそう書いてあるからか、楽章間の咳払いが今日はほとんどなかった。最後までじっくりと聴くことが出来て、これも楽しめた。今までメンデルスゾーンの交響曲を生で聴いた記憶はなく(ヴァイオリン協奏曲や「夏の夜の夢」は何度か聴いているが)、メンデルスゾーンの交響曲の初の生演奏体験となったが、良い演奏で良かったと思う。

最後にアンコールを1曲。今日のプログラムでは何を演奏してくれるのか予想がつかなかったが、なんだかカッコイイ曲だ。初めて聴く曲だが、これはいい。あとで、ウォルトンの戴冠式行進曲「宝玉と王の杖」だと知る。やっぱりウォルトンの曲はカッコイイなあ。あとでCDでも探して、もう一度聴いてみようと思う。

演奏会が終わりホールの外に出ると、雨が結構降っていた。やっぱり今日も雨かと思うが、いい演奏を聴いたあとなので、気が滅入ることはない。つくばエクスプレスの130km/hの快速で秋葉原まで戻り、いい気分で帰宅した。
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