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2016年07月31日21:39

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【特撮】 全てのバランスが崩れた、恐るべき世界なのです

先日、「ウルトラQ」を第1話から第20話まで観た話を書いたが、残りも観ないといけないなと思い、今日は第21話から第28話までDVDで観た。

50年前に放送された番組なのに、何度観ても飽きることがない。これまで何度観たか分からないが、通して全話観たのは久しぶりだ。

●第21話「宇宙指令M774」
 「私の名はゼミ。ルパーツ星人です」と名乗り、地球に警告を送る宇宙人。地球侵略目的で怪獣ボスタングが送り込まれたので、早く対処しないと大変なことになるという。怪獣は大きなエイに過ぎず、あまり大騒ぎするほどでもないように思うが...。ルパーツ星人(水木恵子)は美人だな。使命を終えたルパーツ星人は、このまま地球人として留まるという。実はそんな仲間がすでに地球上には大勢いるとか...。

●第22話「変身」
 山の中で足跡が発見され、雪男発見のニュースが伝わると、「その人は婚約者では?」と直感したあや子(中真千子)。一年前、珍しいモルフォ蝶を見つけた彼は、蝶を追って鱗粉の毒にやられ、飲んだ沼の水で巨大化してしまったのだ。その彼を捨てたあや子。現地に向かい彼と再会するが、「山に帰って! これ以上私を苦しめないで!」 この言葉に涙を流す巨人。結局は一の谷博士の発明した「熱原子X線」で元の姿に戻り、二人の愛も戻るのだが...。姿が変わっても同じように愛せると言えますか?という、深い話。

●第23話「南海の怒り」
 南海のコンパス島で船の遭難事件が相次いだ。遭難した船から一人流れ着いた漁師の青年は、島の美女アニタ(高橋紀子)に助けられる。一方、事件の真相を探るために現地に飛んだ一行。船の遭難は大ダコが原因だと分かる。島にも大ダコに殺された人は多いが、外来の敵の侵入を防ぐ役目も持っており、島では神聖視されている。しかし最後はみんなで力を合わせて、大ダコを倒すことになる。なんといっても、この回の見どころは「南海の美女」というにふさわしいアニタだ。

●第24話「ゴーガの像」
 これはスパイ映画調で、他の回とは雰囲気が違って面白い。各国の美術館から貴重な古美術を盗み出してはコレクションしていた岩倉に、運び屋アリーンに扮して近づいたリャン・ミン(田原久子)。腕時計は通信機、指輪からは目つぶし薬、靴の踵からは合鍵、ブローチは小型爆弾、完全にスパイ映画だ。貝獣ゴーガによって岩倉一味はお陀仏、古代の文言のとおり、火攻めによってゴーガを倒すことに成功した。世に悪がはびこるとゴーガの呪いが蘇るという。今の東京は...

●第25話「悪魔ッ子」
 深夜の道路に白い服を来た少女が現れ、ハンドル操作を誤った死亡事故がおきる。一方、東洋大魔術団では、少女リリーが空中を歩く出し物が人気を呼んでいた。実は深夜にリリーの魂が肉体を離れ彷徨っていたのだ。相次ぐ事故。リリーは催眠術をかけられて、幽体離脱しやすい体質になっていたのだ。しかし、「お山にいるママに会いたい」というだけで、リリーが悪魔ッ子だった訳ではないのだが...。 おそらくリリーの実の親は、知らないところにいるか亡くなっているのだろう。魔術団に売られた孤児、というのは考え過ぎかな。

●第26話「燃えろ栄光」
 珍しくSF色が薄い回だ。不敗のボクサー、ダイナマイト・ジョーが、ある日突然失踪する。万城目たちは、たまたま見たホテルのショーでピエロを演じるジョーを発見する。ボクサーがなぜピエロに? 由利子たちが聞き出すと、そこには深海怪獣ピーターとの不思議な縁があった。このピーターを飼うようになってから負け知らずのジョーだったが、「今度は負ける番だ」とピーターが言ったような気がして...。結局ボクサーに戻るのだろうか。余韻を残した終わり方がよい。

●第27話「206便消滅す」
 万城目と一平が香港での研修を終えて帰国する際に乗った超音速ジェット機が、未知の空間に迷い込んでしまった。飛行機で護送されていた殺人犯オリオン太郎(桐野洋雄)は、毎日新報を首になってやけになった...訳ではない(同じ役者がやっているが)。迷い込んだ異次元の世界は、零戦の残骸があったり、巨大アザラシが現れたり訳が分からないが、負傷したパイロットに代わり万城目たちが操縦して、無事帰還することができた。

●第28話「あけてくれ!」
 冒頭のシーンは一平には残酷だが、なるほど脚本は女性なのか。何もかもいやになり、どこかへ消えてしまいたいという願望が導く、不思議な列車。この列車に乗ると「いつも望んでいた世界」に行くことができるが、ふと現実の世界が頭をよぎり「あけてくれ!」と叫ぶ。現実社会に疲れた冴えないサラリーマン(柳谷寛)や、その列車の主(?)であるSF作家(天本英世)が、存在感ありすぎで素晴らしい。最後はやはり現実逃避願望で、「連れてってくれ!」


どの作品もそれぞれのストーリーがあって、独特の雰囲気があり、どれをとっても面白いと思う。
やはり「ウルトラQ」は不朽の名作シリーズである。

最後に、「ウルトラQ」に脇役出演した女優の私的ベスト5。(あくまでも「ウルトラQ」だけで、他に多数出演している映画やドラマは考慮せず。)

・第1位:高橋紀子 (「南海の怒り」アニタ)
・第2位:水木恵子 (「宇宙指令M774」ルパーツ星人ゼミ)
・第3位:若林映子 (「クモ男爵」京子)
・第4位:田村奈巳 (「ペギラが来た!」久原)
・第5位:中真千子 (「変身」あや子)

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