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2016年07月18日12:30

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半夏生から梅雨明けへ

 九州から東海にかけて梅雨明けが発表された。梅雨入り、梅雨明けの地域は沖縄、奄美地方、九州南部、九州北部、四国、中国、近畿、東海、関東甲信、北陸、東北南部、東北北部というブロックごとに発表される。6月中旬から下旬にかけて梅雨明けが発表された沖縄、奄美地方を除いた、九州南部、九州北部、四国、中国、近畿、東海までが一気に梅雨明けということである。関東甲信や北陸など、まだ雲の広がっているところもあるけれど、これも時間の問題だろう。

 当たり前の話ではあるのだけれど、気象庁が宣言したから梅雨が明けたというものではない。気象庁が発表を行う前から梅雨はあったし、その梅雨も年によって性質が違っている。曇りの日が多く、雨がしとしとと断続的に降る気候のときもあれば、今年のように晴れと雨の区別が比較的はっきりしたときもある。年によっては梅雨前線が停滞して立秋を迎えることもあるし、逆に空梅雨で水不足になる場合もある。

 気象庁が定義する梅雨明けというのは、基本的に以下の気象条件が整った場合を指す。

 すなわち、雨の日が続いていたあと、梅雨前線の北上に伴い前日から晴れていて、週間予報でも今後五日間は雨が降らないと思われる場合である。

 今日、梅雨明けが発表された地域も、概ねこの条件が当てはまる。

 梅雨の時期は、その前後と比べて曇りや雨の日が多く、区切りもつけやすい。ただそうはいっても、気候の変わり目は大気の状態が不安定になる。この時期に集中豪雨や落雷が頻発するのも、それが原因だ。

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 今年の梅雨に関してみてみると、七月に入ったあたりから気温がぐっと上がり、断続的に強い雨が降る地域も増えた。この七月に入った時期というのが、暦の上では「半夏生(はんげしょう)」に当たる。

 半夏生とは、夏至から十日ほど過ぎた頃、だいたい7月2日を指す。このあたりから大雨になりやすいとされ、田植えなどの農作業はこのときまでに済ませておくべきとされた。落雷や河川の増水など、事故を懸念しての知恵だろう。

 半夏生は地域によって、タコや焼き鯖、うどんを食べる風習が残っている。タコは関西地方で広がったもので、タコの吸盤みたいに田植えを済ませたイネがしっかり根づくことを祈って、とされる。このタコを食べる習慣がたこ焼きになったとも。
 焼き鯖は北陸地方の風習である。これも田植えで疲れた人たちへの栄養補給という意味合いが強いらしい。何でも北陸の町では半夏生の日、あちこちで鯖が焼かれ、匂いも相当なものなのだそう。
 そしてうどんは、いつものことだけれど香川である。うどんは年がら年じゅう食べているではないかという話だけれど、もともとは春先に取れた小麦を挽いて、農作業の合間に打って食べたことがうどん文化のはじまりだという。

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 このように、梅雨も前半と後半に分かれていて、六月までは梅雨寒といわれるように、雨が降ると気温があがらない日も少なくない。しかし七月に入るくらいから真夏の太平洋高気圧が張り出してきて、大気の状態が不安定になってくる。気温も湿度も上がり、落雷や突風、局地的な豪雨に見舞われるところも出てくる。

 高温多湿の気候だから、昔は疫病なども流行しやすかった。京都で一か月かけて行われている祇園祭も、祀ってあるのは疫病の神さまで、これを鎮めるためにはじめられたといわれる。

 先日も書いたように、今年はクマゼミの鳴き出しが早かった。普通は梅雨明け前後から数が増えるところ、今年はすでにピークに達していて、朝はうるさくて仕方がない。夏本番である。

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■九州から東海 一斉に梅雨明け
(日本気象協会 - 07月18日 11:11)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=174&from=diary&id=4098795
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