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2016年05月06日23:17

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【音楽】 矢島愛子ピアノリサイタル

連休もそろそろ終わりに近づき、休み飽きてきた(?)が、今日は音楽を聴きにいった。
矢島愛子さんのピアノリサイタルである。

今日のプログラムは次のとおり。

 ・スクリャービン:3つの小品 作品2
 ・スクリャービン:5つの前奏曲 作品16
 ・スクリャービン:ピアノソナタ第3番
 ・スクリャービン:24の前奏曲

   ピアノ:矢島愛子
   会場:杉並公会堂小ホール (19:00開演)

プログラムのとおり、オール・スクリャービン・プログラムである。スクリャービンのピアノ曲は、あまり頻繁に聴いているとはいえないが、ならばじっくりと聴かせてあげるよ、というプログラムが今日の演奏会である。プログラムにある「5つの前奏曲」や「24の前奏曲」などは、おそらくこれまで聴いたことがなくて、数日前にCDを購入してにわか予習したような体たらくであったが、それはともかく、スクリャービンのピアノ曲だけをじっくり聴ける演奏会はそう頻繁にはあるまい。

ピアノは矢島愛子さんである。2年前の「ステーンハンマル友の会」による「北欧の風音楽祭」にて、たしか最終日だったと思うが、矢島さんと和田さんの2台のピアノによるド・フルメリの「変奏曲とフーガ」が圧巻としかいいようがない演奏で、これを機に矢島さんの演奏をもっと聴いてみたいと思っていたのである。そして、ようやく今日がその演奏会である。

今日は平日のようで、荻窪へ向かう中央線は帰宅ラッシュと重なったが、いつもの平日よりは空いていただろう。小ホールは地下にある。

会場はほぼ満席に近かった。ピンクのドレスに身を包んだ愛子さんが登場し、演奏がはじまるや、そこは完全にスクリャービンの世界になった。最初の「3つの小品」は、第2曲、第1曲、第3曲の順で演奏するという。あえて順番を変えたのだが、第2曲は短めのプレリュードで、これを最初に持ってきて、最後は愉し気な第3曲で締めるというのが、自然な流れのように感じて、なるほどと思った。

スクリャービンの前奏曲は生涯にわたって多数作られており、もちろん各曲は短いのだが、その内容の濃いこと! 夢見るような美しい曲があるかと思えば、激情が噴出するような曲があったり、愉悦感あふれる曲があったりと、次々といろいろな曲が現れて、聴いていて飽きることがないのである。

前半の5つの前奏曲から十分に楽しめたが、ピアノソナタ第3番をはさんでの、後半の24の前奏曲は圧巻であった。前述のとおり、数日前に初めてきいたような曲だが、これはいい曲のようなので矢島さんの演奏であとは楽しもうと期待していたが、そのとおりの素晴らしい演奏であった。音の表情が豊かで、時に美しく、時に激しく、時にエロく(変な意味ではなく)、あっという間に終わってしまった感じで、ああ、もっと聴きたいなと思ったくらいである。

会場では「ステーンハンマル友の会」関係で知合いの方と何人かお会いした。2年間ブランクがあっても、私の顔を覚えていて下さっているようで、うれしかった。(それ以外の「濃い人たち」は見かけなかったけど。)

小雨の降る夜であったが、素敵な演奏会にて、連休後半を楽しく締めることが出来そうだ。
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