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2015年08月24日09:14

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「喫茶店」のあるところ

 かつては香川県も「人口当たりの喫茶店数」がトップクラスにあった。現在では、「うどん県」になってしまっているけれど、それと同じくらい、街のあちこちに喫茶店があったものだ。
 それが1990年頃と比べて、いまでは三分の一くらいに減少してしまったという。もともと、喫茶店といってもうどんもメニューにあるようなところも少なくなかった。うどんブームのなかで業態を変えたところもあっただろう。けれどもこの減り方は、それだけでは説明がつかない。

 その他の理由としては、景気の悪化、チェーン店の進出によって、個人経営の喫茶店がやっていけなくなったことが考えられる。郊外の大型ショッピングモールの登場によって、地元の商店街が衰退したことも背景にはあるだろう。

 ただ、「コーヒーを飲む場所」という我々の意識が、いわゆる喫茶店からカフェに変わったというのも大きいに違いない。雑居ビルの一階で、内装も会社の応接室と変わらず、いつもテレビがついていて、近所の主婦やサラリーマンが会話したり、新聞を読んでいるという光景は、過去のものになりつつある。
 これに変わって、外観、内装ともに統一感があって、メニューもパンケーキ、ランチにうどんなんてもっての外で、キッシュだったりするような、オシャレなところが「コーヒーを飲む場所」なのだ。そういう意識が、ここ20年で次第に都会から地方にも広がってきているように感じる。

 人口当たりの喫茶店数が多いところは、名古屋のように、それがひとつの文化になっているからというのもあれば、高知のように、それが生活の一部として必要だからというのもある。メニューのなかに、パンとごはん、スープと味噌汁、コーヒーと番茶が同居しているのは、カフェとは言いがたい。
 けれども、小型ファミレス店みたいな進化を遂げた喫茶店も、あるところではすでに過去のものになりつつあっても、日本の日常であり、日常を演出するところだった。オシャレなカフェも嫌いじゃないけれど、こういう場所も大切にしたい。

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人口当たりの喫茶店数が全国1位 量が多すぎる高知のモーニングの謎
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=58&from=diary&id=3580358
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