■松岡正剛編著「匠の流儀 経済と技能のあいだ」2015年2月春秋社刊
松岡正剛さんの本は、本読書日記で、もう10冊以上とりあげてきたので
マイミクさんは、セイゴオ先生をよくご存知だと思われます。
ただ、最近マイミクさんになっていただいた方もいらっしゃるので、略歴を
紹介します。
1944年京都生まれ。1971年工作舎を設立。オブジェマガジン「遊」を創刊。
87年、編集工学研究所設立。情報文化と情報技術をつなぐ研究、著作、
企画に携わる。
イシス編集学校校長、東京大学客員教授。
著書は「知の編集工学」「花鳥風月の科学」「日本という方法」「連塾ー
方法日本」「松岡正剛の千夜千冊」他多数。
御歳70歳の、知の巨人でいらっしゃいますが、企業をスポンサーに、日本
とは何かの、特別なワークショップも企画されていて、本書はそのドキュメント
のひとつ。
早速、惹句を紹介。
“セイゴオ流、経済・文化講座開講。
グローバル化するビジネス市場において、真のアイディアは自国の文化にこそ
秘められている。”
“これまでとは違う発想を展開するために、「縁」(ネットワー ク:流通)、「座」
(プラットフォーム:場)、「匠」(アーティスト:職人、技術)によって形成されている。
伝統的な経済のあり方を見直すことが緊急の課題 となっている。本書は「日本」
という国を経済という視点からその歴史や文化について見極める。 ”
“「匠の精神」こそ、日本の経済と文化を育む!特別講義の「秘伝」が、いま明かされる。”
章立てと小見出しの抜粋も紹介。
第一章 資本主義社会と匠たち − 社会力・経済力・文化力 松岡正剛
第二章 日本経済文化の本来と将来
1 グローバル資本主義と日本 中谷巌
・日本の敗戦とアメリカの覇権
・情報優位者が劣位者を搾取する。
2 江戸の価値観から日本を見る 田中優子
・中国依存体質からの転換
・江戸の出版文化と技術の日本化
3 偏執的日本像 松岡正剛
・日本を思い出す・日本を問う
・日本の奥にひそむ原型
4 「セッション」日本の抱えている問題と可能性 田中優子・中谷巌・松岡正剛
・日本の企業に何が起こっているか
・「勝ち負け」よりも次世代への継承を
第三章 日本とは何か − 卒近代・脱近代・超近代を考える
1 海から見た日本 松本健一
・薩長土肥が恐れた西洋のインパクト
・西郷と同じ戦いに挑んだ福沢諭吉
2 (セッション」日本人の象徴性 隈研吾・松本健一・松岡正剛
・信長の洋才とコンドルの和魂
・日本人の地図感覚と地球感覚
3 「セッション」茶の湯と日本のこころ 小堀宗実・松岡正剛
・余白の美・不足の美
・ビジネスパースンに学んでほしい茶の湯
ねっ、とても、インスパイアフルでしょ!!
ビジネスは、単なる金儲けではなく、歴史・文化・思想を背景にした、生き方そのもの
だと、深いところから、呼びかけられている声に感応します。
ゾクゾクしながら、セッションを追体験しちゃいました♪
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