mixiユーザー(id:2502883)

2014年12月22日11:48

74 view

サンライズ号の利便性と旅情

 横浜から郷里に戻る際、しばしば「サンライズ瀬戸」を利用している。この列車の魅力は、飛行機の最終便よりも遅い時間に出発し(東京22:00発)、始発便よりも早く到着する(高松07:27着)ところだ。出張でも、前日は夜まで仕事ができて、翌日は朝いちばんに現地で行動できる。運賃は飛行機並だけれど、前乗りした場合の宿泊費も考えれば経済的である。

 私がはじめてサンライズ瀬戸に乗ったときは、車窓に流れる夜の景色が気になって、なかなか眠れなかった。もちろん、ほとんどは暗闇で何も見えないのだけれど、通過する駅のホームに人がまったくいない光景は、普段味わえない。そういう旅情も感じられるのだけれど、あまり過ぎると翌日に差し障る。

 ただ心配なのは、このところ相次いでいる寝台列車の廃止だ。サンライズ号は、1998年から旧来のブルートレインに替わって導入された車両である。冒頭で述べたように、利便性の面から飛行機とも競合できる位置にあるため、寝台列車のなかでは乗車率も高い。ただ、車両が老朽化した場合に、路線を継続させるか否かは分からない。
 個人で乗るぶんには、その日に予約しても乗れることが多い。けれど、家族連れで利用する場合は、予約開始の一か月前から埋まってしまうことも少なくない。ドル箱とまではいかなくても、人気の高い路線には違いない。

 「サンライズ出雲」は、東京から岡山まで「瀬戸」と連結していて、そこから山陽本線・伯備線・山陰本線を経由して出雲市に至る(出雲市09:58)。ビジネスの用途としてみると、「瀬戸」ほど利便性が高いわけではない。ただ、中国山地を横断して山陰地方に向かうので、観光としての魅力は高い。もちろん、停車する備中高梁に到着しても、山城が朝もやに浮かぶ姿を眺めるには少し遅い時間ではあるのだけれど。

 いまや全国に鉄道・道路・航路の網が広がっていて、のんびり旅を楽しむ機会が減っているなかで、寝台列車は数少ない旅情を楽しめる手段かもしれない。長時間の移動であるだけに、到着が遅れることもある。瀬戸大橋線は強風に弱いので、「瀬戸」の場合、台風シーズンや秋から冬、冬から春への変わり目などに休止することもある。それを踏まえても、これからも長く続いてほしい路線であることに変わりはない。

-----

JRダイヤ改正、「サンライズ出雲」が"天空の山城"最寄りの備中高梁駅に停車
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=95&from=diary&id=3195843
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する