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2014年12月15日11:53

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総選挙の大雑把な評価、分析

 師走の総選挙は、フタを開けてみれば与党勢力が現場を維持して終わった。先の衆院選での大勝の反動は起きなかった。

1.戦後最低の投票率
 選挙に対する一般の反応は、ずっと低調だった。過去三回の衆院選が「郵政選挙」「政権交代選挙」だったことに比べて、今回の総選挙は現政権の「信任選挙」という位置づけであり、その是非はともかく投票率は有権者の関心をそのまま反映したものといえよう。
 言い換えれば、野党は与党側にダメージを与えられるような争点を見出せなかった。外交や安全保障、改憲、エネルギー問題ではなく、「アベノミクス」の是非を問うのに、その対案すら提示できなかった結果が低投票率につながる要因のひとつではないだろうか。

2.「準備不足」の野党
 2014年内に解散総選挙になると予想する人はほとんどいなかった。すでに衆参で多数派を占める与党が、あえて解散に打って出るとは思わなかったからだ。
 それでも自民党が各選挙区に候補者を揃えて選挙に臨むことができたのは、与党であることの強み以上に、地方組織の整備を重点的に行っていたからだろう。来春の統一地方選を前に、地盤固めはすでにはじまっていた。
 それに対して野党は、党内をまとめることに汲々としており、足元まで気が回っていなかった。解散の流れになって慌てて候補者調整を行い、選挙協力をしようとしても後の祭り。出遅れ感は否めなかった。

3.安倍政権の「抜き打ち」解散
 内閣改造につまずき、このままジリ貧になるかと思いきや、それからの安倍政権の動きは素早かった。日銀の追加緩和を受けて、消費税の再増税に踏み切る手前で延期を決め、国民の信を問うと出たのである。テレビは年末番組の再調整に大わらわ、日銀・財務省ともにハシゴを外された格好になった。恐らく解散の決定は政権の中枢だけで行われたはずで、自民党にとっても寝耳に水だったに違いない。
 それでも野党と比べて与党の選挙に向けた体勢が整っていた状況をみて、「賭け」に出た。結果をみれば順当な判断のように思えるかもしれないけれど、さらなる議席上積みは期待できないなかで、敢えて解散を決断するのだから、勝負師としては民主党より一枚も二枚も上手(うわて)だったという他ない。あるいは、議席の温存に執着するあまり、解散時期を誤った過去の自民・民主を教訓としたのかもしれない。

4.総選挙の分析
 比例代表での各党の得票をみると、自民・公明は一昨年の衆院選、去年の参院選と比べてあまり変化がない。野党で大きく伸ばしたのは共産で、その躍進は議席の数にも現れている。民主は前回の衆院選からは横ばい。昨年の参院選に比べると復調の兆しもみえるものの、政権獲得した頃と比べると得票は三分の一にとどまる。維新は前回の衆院選に比べて参院選は得票が半分に減っていたものの、やや持ち直している。ただ、みんなの党が消滅したぶんの票が各党に分散したとも取れる。共産を除くと、得票数の増加がただちに党勢回復につながっているかというと微妙なところかもしれない。

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■自公大勝、3分の2維持 「アベノミクス」継続へ
(朝日新聞デジタル - 12月15日 02:58)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3185340
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