まっ白だった空が
絵の具で真っ青になって
はみ出た太陽と一緒に僕をさそうので
ベタベタする窓枠に足をかけて
ジャンプ!
淡い水色の風が僕を吹きあげて
足に糸をひく銀色がキラキラと輝いて
パッと腕をのばすと
白い絵の具がわた菓子になって
モコモコと育つから
それに乗って歩くと足が雲になる
絵の具の匂いがすごい
目をつむって鼻をつまむと
息苦しい!
指を離しても息苦しい!
もがきながら助けを呼んでも
筆を落としてしまった
あ、と気づいて目を開けると
「ママがご飯って」
と、こ憎たらしい弟が指を離して逃げる
僕はおそるおそる足を見て
深呼吸をしながら頬をつねった
〜返詩で繋ぐ詩集より〜
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