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2013年11月19日15:36

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■電話

●2013年11月18日 (月) 曇り

 ▼電話が鳴った。

  「きょう都合がいい?」
  「あぁ、いいよ。きょう行く?」

  電話をかけてきたのは、キキサカさんで、
  ママモトさんを見舞いに行く話だ。

  土曜日に、布団を押し入れにしまおうとして
  布団を持ち上げたとき、急に左腕だったか、右腕だったかに、
  力が入らなくなって、その場に、ママモトさんは
  へたりこんでしまった。
  
  そばに奥さんがいて、すぐに救急車を呼んで
  六甲病院に運び込まれた。
  病院では、MRIか何かの検査が行われ、
  ここよりも、脳外科関係の拠点病院である神戸赤十字病院が
  いいということで、その日か、次の日かに、転院になった。


 ▼JR灘駅で3時に待ち合わせ、私はキキサカさんの
  車に同乗して、いっしょに神戸赤十字病院に行くことに
  した。

  JR灘駅の駅舎は、木造で階段を上って跨線橋を渡り
  上り・下りのホームへ降りるようになっていたのだが、
  きょう灘駅でホームに降りたら全く勝手が違っていた。

  コンコースが2階にあり、そこの改札を出ると
  喫茶店のほか、何軒かの店舗があり、昔の面影は
  どこにもない。

  北側の階段をおりて、駅前のローターリーに出ると
  もうキキサカさんは来ていて、運転席の窓を開けて
  手を振っていた。


 ▼「誰から倒れたって連絡があったのっ?」と私は
  キキサカさんに訊いた。

  キキサカさんは、土曜日、すぐに私の携帯に電話したけど
  つながらなかったという。

  私の携帯の充電忘れは、ときどきある。

  また、この部屋にいると、居間の本棚の所に、
  ハンカチやティッシュや財布やらと、いっしょに置いている携帯は
  鳴っても気づかぬことがある。

  キキサカさんは、ときどき私の携帯がつながらないので、
  それが不満ようで、2回繰り返し言った。
  私は話題を変えるため、誰から連絡があったか、
  もう一度、尋ねた。


 ▼「いゃー、それがママモトさん本人から、連絡してきたんだけど・・」
  という。

  「だったら、しゃべれるんだ!」と私は確認した。

  キキサカさんは、ママモトさんと同い年で、同期入所。
  今年、71歳になる。
  キキサカさんは、2000年に退職してから、2回、
  脳梗塞で倒れ、今はしゃべるときに時々、どもるような
  調子になるが、それ以外はほとんど後遺症は見えない。


 ▼同じ病気の先輩だから、ママモトさんは、キキサカさんに
  倒れた当日、病院から電話をしたのだろうか。

  私なら、倒れても、2000年会の友達の、誰にも、そのことを
  連絡したりはしないだろうなー、と思う。

  たとえ死んだときでも、私は妻に、友達には積極的に知らせ
  ないでほしいと思う。
  そんなときは、相手の方から安否は訊いてくるはずだから・・、
  と思う。

   「私死にましたの知らせ、要りません。若し人が尋ね
    ましたならば、はあ、あれは先頃なくなりました。
    それでよいです。」

  そう、妻セツに依頼した「小泉八雲」のことを思い出していた。



 ▼病室のママモトさんは、病院着を左肩半分外した格好で、
  点滴の管を左腕に通していた。

  「元気そうやないの! どないしたん?」と私は尋ねた。

  ママモトさんは、私がすでにキキサカさんから聞いていたことを
  しゃべった。

  「オレ、だから、前に奥さんとママモトちゃんを車に乗せて、
   auの携帯電話ショップに行って、二人に同じ携帯電話、
   持つようにさせたんヨ!」

  とキキサカさんが、ちょっと言葉を詰まらせながら、ゆっくり
  自慢話のようにしゃべった。


 ▼キキサカさんは、自分が脳梗塞で倒れたとき、携帯電話が
  あったから、家族と連絡がとれ、一命をとりとめ、しかも
  軽症で済んだことを話した。

  そして、その教訓から、ママモトさん夫婦にも、携帯電話を
  持たせた経緯を説明した。

  「まぁ、今度は家で奥さんが居(お)ったからよかったけど、携帯は
   絶対、いつも、もっとかなアカン!」と、
          
  キキサカさんは、ママモトさんを諭した。


 ▼ママモトさんは、MRI検査の轟音のすることや、コープ共済に
  加入しているので、入院1日につき幾らの給付がある、などと
  話した。

  「どうしょうか、忘年会?」

  「ワワカミさんは、体調不調で花見大会は来れなかったし、
   オオワシさんは、原因不明で脚が上がらんと言うとるし、
   ルルバヤシさんは、癌で片肺切除しても、無理して
   三木から出てくるけど・・・」

  「そーうやなー、どうしょうか?」

  「今晩にでも、みんなに電話してみようか、どうするかって?」


 ▼ママモトさんは、全く元気そうで、
  ママモトさんがキキサカさんに電話したのは、
  退屈で、話し相手がほしかったのかも知れない
  と、思た。

  キキサカさんは、JRの灘駅でいい、というのに
  三宮まで私を送ってくれた。

  二人とも、見舞いのことは1件落着し、
  しばらくタバコを吸っていなかったから、
  喫茶店に寄ろう、という事になった。

  三宮地下駐車場に車を止め、上にあがると
  東遊園地の広場に、ルミナリエの大きな城のような
  骨組が出来上がっていた。


 ▼神戸市庁舎の24階の、展望喫茶室で、
  暮れかかる神戸の海と山を眺めた。

  2000年会の忘年会のあと、
  みんなで、元町・大丸前から東遊園地まで
  長い行列に従って、まばゆく光るルミナリエを
  くぐっていったのを思い出した。

  今年は2013年、もう来月は12月。
  1年も早かったが、13年も何だか早かった
  ような気もする。

  今年のルミナリエの電飾は、LEDになるのだろか?
  それとも、すでにLEDに替わっているのだろうか?

  もう、しばらくルミナリエを見てないナー、
  と思った。

      
フォト


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