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2018年11月19日00:22

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アルマ53章

01 さて、ニーファイ人は捕虜のレーマン人を見張る番兵を置き、その捕虜達にレーマン人の死体と、殺されたニーファイ人の死体とを葬らせた。モロナイは、彼らが働いている間彼らを見張る兵を置いた。
02 またモロナイは、リーハイと共にミュレクの町へ行き、その町の指揮権を掌握し、それをリーハイに与えた。見よ、このリーハイは、モロナイが戦闘に出る時には殆どいつも彼と共にいた人で、モロナイに似た人物であった。そして、二人は互いの無事を喜び合い、また互いに愛し合い、ニーファイの民も皆この二人を愛していた。
03 さて、レーマン人は同胞の死体とニーファイ人の死体を葬り終えると、バウンティフルの地へ連れ戻された。それからテアンクムは、モロナイの命令によって彼らにその地、もっと正確に言えばその町、バウンティフルの町の周りに堀を築く作業を開始させた。
04 またテアンクムは、彼らに堀の内土手の上に木材で胸壁を築かせ、更にその胸壁に堀から上げた土を盛らせた。このようにニーファイ人はレーマン人を働かせて、遂にバウンティフルの町を木材と土から成る非常に高い丈夫な防壁で囲んだ。
05 この町は、それ以来非常に堅固な砦となった。そして、彼らはこの町の中で、即ち捕虜のレーマン人の手で築かせた防壁を持つこの町の中で、捕虜達を見張ったのであった。レーマン人が働いている間は彼らを見張るのは容易であり、またレーマン人に攻撃を仕掛けるのに全軍が欲しかったので、モロナイはどうしてもレーマン人を働かせなければならなかった。
06 そしてモロナイは、レーマン人の中で最強の軍隊の一つに勝利を収め、またニーファイの地におけるレーマン人の最も堅固な砦の一つであるミュレクの町を手に入れたのである。そして、捕虜を抑留する砦も一つ築いたのであった。
07 さて、彼はその年にはもうレーマン人と戦いをしようとせずに、兵を使って戦争の準備をし、レーマン人を防ぐ為の砦を築き、ニーファイ人の女子供を飢饉と苦難から救い、またニーファイ人の軍隊の為に兵糧の備えをした。
08 さて、ニーファイ人の中に大きな陰謀が企てられて彼らの中に不和が生じた為、モロナイが出かけて不在になった間に、西の海に近い南方のレーマン人の軍隊がニーファイ人に対して多少優勢になり、その地方でニーファイ人の町をまとめて占領した。
09 このようにして、ニーファイ人は自分達の罪悪の為に、即ち自分達の中の不和と陰謀の為に、最も危険な状況に陥った。
10 さて見よ、アンモンの民について少々述べておかなければならない。アンモンの民は初めはレーマン人であったが、アンモンとその同僚達によって、いや、神の力と言葉によって主を信じるようになった。そして彼らは、ゼラヘムラの地に連れて来られ、それ以来ニーファイ人によって守られてきた。
11 また彼らは、誓いを立てていたので、同胞に対してこれまで武器を取らなかった。彼らは、これからはもう決して血を流さないと誓いを立てていたからである。したがって、もしアンモンとその同僚達が彼らに示した同情と深い愛情がなければ、彼らは自分達の誓いの為に滅ぼされていたであろう。即ち、甘んじて同胞の手に落ちていた事であろう。
12 このような訳で、彼らはゼラヘムラの地に連れて来られ、ニーファイ人によって守られてきたのである。
13 しかし、彼らは自分達の為にニーファイ人が危険に遭い、多くの苦難と艱難を負っているのを見て申し訳なく思い、自分達の国を守る為に武器を取りたいと願った。
14 しかし見よ、彼らは正に武器を取ろうとした時に、ヒラマンやその同僚達の説得を受けて心を翻した。このようにヒラマン達が彼らを説得したのは、彼らが以前に立てた誓いを正に破ろうとしていたからである。
15 ヒラマンは、彼らがそうすることによって滅びる事になりはしないかと懸念したのである。このようにして、以前にこの誓いを立てた全ての人は、当時の危うい状況の中で彼らの同胞が何とか苦難を切り抜けるのを見ている他なかった。
16 しかし見よ、彼らには多くの息子達がおり、その息子達は武器を取って敵を防ぐ事はしないという誓いをまだ立てていなかった。そこで、彼らの中で武器を取る事のできる者は皆この時に集まり、自分達をニーファイ人と呼んだ。
17 そして彼らは、ニーファイ人の自由の為に戦うという、つまり自分達の命を捨ててでも国を守るという誓いを立てた。また、自分達の自由を決して放棄する事なく、ニーファイ人と自分達が奴隷の状態に陥らないようにする為に、どのような場合でも戦うと誓った。
18 さて見よ、この誓いを立てて、国を守る為に武器を取った青年達は、二千人であった。
19 見よ、この青年達は、これまで一度もニーファイ人にとって負担となった事がなく、この度も大いなる助け手となった。彼らは武器を取り、ヒラマンが自分達の指揮官になる事を願った。
20 彼らは皆、青年であって、非常に勇敢であり、体力と活力がみなぎっていた。しかも見よ、それだけではなく、彼らは託された事は何であろうと、いつでも誠実に果たす者達であった。
21 真に彼らは神の戒めを守り、神の前を真っ直ぐに歩むように教えられていたので、誠実で真面目な者達であった。
22 そしてヒラマンは、西の海に近い南方の境の地にいる人々を支援する為に、この二千人の若い兵士を率いて行った。
23 このようにして、ニーファイの民の裁き司の統治第二十八年が終わった。そしてヒラマンは、西の海に近い南方の境の地にいる人々を支援するために、この二千人の若い兵士を率いて行った。
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