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2017年04月09日19:33

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読書日記Nо.991(読書は、時代を生き抜く最強の武器になる)

■佐藤優「僕ならこう読む」2017年2月青春新書

副題は、“「今」と「自分」がわかる12冊の本”。

本日記のタイトルが勇ましいので、マイミクさんは驚かれたかもしれ
ませんが、なに、本書の帯の文言の借用で、私の読書日記は、いつもの
道楽読書です。

前読書日記で、又吉直樹さんの「火花」を取り上げましたが、本書の12冊
の中に、その「火花」や、私の若年の頃のバイブル、坂口安吾の「堕落論」
などがあったので、手に取りました。

結局は、読んだ小説本を肴に、佐藤優さんの哲学や生き方の開陳がなさ
れていて、佐藤優さんも、ここ数年馴染んでますので、本書もスイスイ
読みました。

還暦過ぎの中高年より、若年の皆さんが読んだ方が、啓発が大きいかな
と思った次第です。

早速、惹句を紹介しますね。

“「小説を読むことは、読書力をつける最短コースである」──。”

“『羊と鋼の森』、『火花』、『沈黙』、『堕落論』など、話題のベストセラーや
名作の読み解きを通して、佐藤流の“小説を深く読む技術"を大公開。”

“優れた本には現代社会の潮流や普遍的な人間心理など、さまざまな意味が
内包されていることがわかります。そして、読書でいくつもの人生を仮想体験
すれば、この混迷の時代を生き抜く力になります! ”

章立てと小見出しの抜粋も紹介。

■第1章 他者とのコミュニケーションについて
 『火花』又吉直樹(文藝春秋)
 『異類婚姻譚』本谷有希子(講談社)

・多義的なことが『火花』の魅力
・共依存の関係を描いた『異類婚姻譚』

■第2章 愛することについて
 『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』本谷有希子(講談社文庫)
 『伊藤くんA to E』柚木麻子(幻冬舎)

・家族の愛憎劇を描いた快作
・正しい自己愛"と“間違った自己愛

■第3章 信念を貫く生き方について
 『沈黙』遠藤周作(新潮文庫)
 『塩狩峠』三浦綾子(新潮文庫)

・ 隠れキリシタンの悲劇を描いた『沈黙』
・日常を照らす自己犠牲の精神

■第4章 組織の怖さと残酷さについて
 『真空地帯』野間宏(岩波文庫)
 『ニューカルマ』新庄耕(集英社)

・極限状態の組織を描いた『真空地帯』
・ネットワークビジネスの怖さがわかる小説

■第5章 現実を見極める力について
 『首飾り』モーパッサン(『モーパッサン短篇集』より/ちくま文庫)
 『堕落論』坂口安吾(集英社文庫)

・『首飾り』で自分に潜む虚栄心に気づく
・『堕落論』は生き抜くことへの賛歌

■第6章 運命と選択について
 『私という運命について』白石一文(角川文庫)
 『羊と鋼の森』宮下奈都(文藝春秋)

・自分でストーリーをつくれる人が強い
・本当に好きな仕事なら食べていける

「小説には、社会と時代を読む解くためのヒントが詰まっています」

という著者の呼びかけは、満更、嘘ではないことが、本書を読めば
分かります(^^♪
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