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2020年08月22日20:26

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【音楽】 府中の夏 北欧の風音楽会 〜オルガンを弾いたスウェーデン作曲家たち

先日の8/16(日)に続き、「府中の夏 北欧の風音楽会」の2日目である。今日は午後から府中に出かけた。「オルガンを弾いたスウェーデン作曲家たち」と題する演奏会で、プログラムは次のとおりである。

 ・フリュクレーヴ: 古風な入場
 ・シェーグレン: 聖なる御霊
 ・オルソン: アヴェ・マリア
 ・リンドベリ: 4つのプレリュード
 ・クラヴェルダール: 「ヤドカリの歌」より賛歌
 ・ルーセンベリ: ファンタジー1946
 ・ステーンハンマル [O. オルソン編]: カンタータ「歌」間奏曲
 ・シェーグレン: ヴァイオリンソナタ第2番
 ・アンドレー: オペラ「フリチョフの伝説」より 「私も本当は若いのに」
 ・アンドレー:バラード「スネフリード」より 「しかし、スネフリードは立ち上がった」

   ピアノ:北田法子/メゾソプラノ:向野由美子
   ヴァイオリン:鈴木千保/オルガン:和田記代

   会場:府中の森芸術劇場 (15:00開演)

ホール入口での検温や手指消毒はもちろん、席も「密」にならないように指定されている。まだ、通常通りのコンサートとはいかないが、マナーとルールを守れば安全に出来るということである。

オルガンを弾いた作曲家たちということで、オルガンを含む作品も入っている。「ステーンハンマル友の会」主宰の和田さんは、今日はピアノではなくオルガンを演奏する。和田さんのオルガン演奏は初めて聴くので楽しみだ。しかも今日のプログラムは、ステーンハンマルの「歌」と、シェーグレンのヴァイオリンソナタ以外は初めて聴く曲ばかりだ。女性作曲家アンドレーに至っては、他の作品も聴いた記憶がなく、全く初めてである。

和田さんのオルガン独奏で「古風な入場」が弾かれ、演奏会の幕開けだ。そのあとは、オルガンとヴァイオリンと歌という構成の曲が2曲である。メゾソプラノの向野さんも久しぶりだ。シェーグレンの「聖なる御霊」が心に沁みるような歌であった。

リンドベリの「4つのピアノ曲」は北田さんのピアノ。短い曲ながらなかなか素敵な作品だと思った。続いてのクラヴェルダールはオルガン伴奏による歌。独特の雰囲気というのか、オルガン伴奏がユーモラスな部分もあり、スウェーデン語が全く分からなくても、聴いていて楽しい歌だった。

ルーセンベリの「ファンタジー1946」は、オルガン独奏で弾かれるドラマチックな曲。知らない曲ばかりなのに、いや知らない曲ばかりだからこそ、楽しい前半であった。

後半は、ステーンハンマルの「歌」の間奏曲から始まるが、オーケストラでは聴いたことがあっても、オルガン編曲で聴くのは、もちろん初めてである。これがなかなか新鮮であった。

後半のメインプログラムは、シェーグレンのヴァイオリンソナタ第2番。ヴァイオリンとピアノの二重奏である。大好きな曲であるが、生で聴く機会はほとんどなく、今回これが聴けたことは実にうれしい。しみじみといい曲だなあと思う。

そして最後はアンドレーの作品を2曲。もともとはオペラや、オーケストラと合唱の曲であるが、それを、ピアノとヴァイオリンがオーケストラを、オルガンが合唱を、そして独唱は向野さんのメゾソプラノという構成で演奏される。アンドレーは、「女性作曲家にオーケストラ作品は作れない」と言われてブチ切れたそうで、そんな彼女の思いもあって、今回はオーケストラ作品を取り上げたようである。衣装を換えて登場した向野さん、飛沫が飛ばないように口の周りを覆っての歌唱だが、そこは聴いている分には気にならない。「私も本当は若いのに」も実感のこもったような感じだった(?)し、「スネフリードは立ち上がった」もカッコイイ。

例年より時間は短めで、終演後の演奏者との懇談もなく、終わったらさっさと会場を出て下さいというのは、こういう状況では仕方ないのだろうけれど、十分に中身の濃い演奏会であった。空が曇っているためか、終演後に外に出たらいくぶん暑さがやわらいだように感じた。
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