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2019年08月10日21:53

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【音楽】 最近購入したCD 〜伊福部昭、女性作曲家

暑い1日である。今日から8/18まで夏季休暇であるが、特に遠出する計画もないし、予定のない日はのんびりと過ごそうと思う。家で音楽を聴いたり、読書をしたりするのもよい。

さて、最近購入したCDを2枚紹介。

●伊福部昭 (1914-2006、日本)
 ・日本の太鼓「ジャコモコ・ジャンコ」 <今井聡編曲>
 ・土俗の乱声 <今井聡編曲>
 ・マルシュ・トゥリヨンファル <今井聡編曲>

   川上敦子 (ピアノ)     (2018録音、ゼール)

伊福部昭の管弦楽作品を、伊福部の弟子である今井聡がピアノ用に編曲した3曲のCDである。伊福部からも称賛されたピアニスト川上敦子が録音することを前提にピアノ編曲されたとのことで、伊福部作品の魅力を新たな形で引き出したものといえる。「ジャコモコ・ジャンコ」は管弦楽版でも聴いているが、伊福部舞踊音楽の独特の雰囲気を崩さずにピアノ編曲されており、素晴らしいものになっていると思う。「土俗の乱声」は、前田憲二監督によるドキュメンタリー映画のサントラをピアノ・リダクションしたものである。タイトルから想像していた激しい音楽ではなく、しみじみとかみしめるような音楽であった。日本の古代史に思いを馳せるような音楽である。「マルシュ・トゥリヨンファル」は、伊福部の遺品から発見された手稿をもとにピアノ編曲したものだというが、オリジナル作品の演奏記録はないらしい。まだまだ伊福部にも埋もれていた作品はあるようだ。でも、馴染みのメロディーが随所に現れ、初めて聴く気がしないのが、これまた伊福部らしいのである。


●エイミー・ビーチ (1867-1944、アメリカ)
 ・ヴァイオリン・ソナタ
●ルイーゼ・アドルファ・ル・ボー (1850-1927、ドイツ)
 ・ロマンス ト長調
●ポリーヌ・ヴィアルド=ガルシア (1821-1910、フランス)
 ・ヴァイオリンのためのソナチネ イ短調
●アマンダ・レントヘン=マイエル (1853-1894、スウェーデン)
 ・ヴァイオリンとピアノのための6つの小品
●マリア=テレジア・パラディス (1759-1824、オーストリア)
 ・シチリアーナ
●ドラ・ペヤチェヴィチ (1885-1923、クロアチア)
 ・エレジー 変ホ長調
 ・ロマンス ヘ長調

   トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー (ヴァイオリン)/バルバラ・モーザー (ピアノ)
                                        (Gramola、2016録音)

「Ladies’ Night」と題する1枚で、女性作曲家によるヴァイオリンとピアノの二重奏作品を集めたものである。先日の演奏会でアマンダ・マイエルの「6つの小品」から4曲を生で聴く機会があり、その時に初めて聴いた曲ながら、とても素敵な作品だと思い、もう一度聴きたくなったのだが、たまたまこのCDがあったので早速購入した。このCDの収録曲では、アマンダ・マイエル以外では、ドラ・ペヤチェヴィチの2曲を知っていたぐらいで、あとは全く初めて聴く作品ばかりだ。19世紀あたりまでは、クララ・シューマンなどの一部の例外を除き、女性が音楽家として身を立てることは、社会的抑圧のためにほとんど不可能に近かったが、実際は優れた才能が多く埋もれていたのだ。現在はその価値が認められて、作品が演奏されるようになった女性作曲家も多い。このCDも、最初のエイミー・ビーチの作品からじっくりと聴き応えがあるし、ポリーヌ・ガルシアのソナチネもなかなか素敵である。やはり、アマンダ・マイエルの「6つの小品」に最も惹かれる。いずれも、女性らしい繊細さと大胆さを兼ね備えた作品たちで、最後まで楽しめるCDである。他にも埋もれている女性作曲家の作品はたくさんあるはずで、これからも発掘されて演奏されることを期待したい。
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