mixiユーザー(id:2502883)

2019年02月22日14:21

172 view

「ハマ弁」と学校給食

 もう三十年近く前になるけれど、私の通っていた中学校も、昼食は弁当だった。そうでない場合はサンドイッチなど調理パンを朝、注文するかたちをとっていた。それが卒業前になって学校給食が導入された。

 横浜の市立中学は、これまで同じように家から持参した弁当、もしくは業者の弁当というかたちだったようだ。しかし、汁物もついた温かい食事、栄養バランスに配慮した献立、そしてご飯の量の調節ができる、配達弁当事業を導入しようとしている。

 私の場合と異なるのは、一律に給食とならないこと。アレルギーなどもあることに加え、各学校に給食施設を導入することが現実的に困難という事情も考えられる。これは横浜市に限ったことではなく、お隣の藤沢の市立中学でも、持参弁当と配達弁当が選べるところが増えている。

 ただ、こうした配達弁当は、ほかの自治体でも評判が悪い。たとえば大阪でも市立中学の給食(配達弁当形式)の食べ残しがひどく、「日本一まずい」などという批判もあった。献立は教育委員会が考え、調理は業者に委託する形式なのだけれど、予算を抑えることと栄養価を維持することの両立を図ろうとして、味を二の次にしてしまったことも背景にあるようだ。野菜も天候次第では値上がりするわけで、その価格を業者負担としてしまったら、商売にならない。

 一方、同じ神奈川県でも、川崎市や鎌倉市などでは、中学校の完全給食制になりつつある。市内の給食センターで調理を行い、各学校に配られる。この場合、材料費は各家庭から徴収し、センターの調理師などの給与や設備の維持費などは市費から負担というかたちをとっているのだろう。こうしたほうがシンプルなのは言うまでもない。

 けれども、いまの状況を単に横浜市の怠慢と捉えるには、あまりにおかしいことが多すぎる。一食当たりにかかる市費は、初期投資を除いた金額ということだけれど、宅配弁当を注文する生徒が想定よりもはるかに少ないことが大きな要因だろう。ただなぜそこまで利用率が低いのか。記事からだけでは原因が分からない。利用率アップとともに、市の負担を下げるということだけれど、それで食事の質まで落ちることにはならないのだろうか。

 横浜の市立中学では、先日も昼食時間が15分しかないとの指摘がニュースになっていた。何だかいろいろなもののしわ寄せが、学校現場に表れているような気がしてならない。
 そしてしわ寄せといえば、タワーマンションが相次いで建った地域に、就学児童が集中して小学校がパンク状態となったり、そのために十年限定の小学校を新たに設置しなければいけないなど、地域の環境が大きく変化していることも現場の負担になっている。
 そうした想定外の事態が複合的に起きていることが、教育現場の混乱につながっているのかもしれない。

-----

■ハマ弁の市費、1食2673円 当初113円のはずが…
(朝日新聞デジタル - 02月22日 11:25)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5508998
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する