とにかく暑い! 夏が暑いのは当たり前だが、それにしても今年の暑さは異常だ。こんな日はシベリウスでも聴くのがいいかなと、今日もコンサートに行った。現在、「フェスタサマーミューザ」という名で、ミューザ川崎での演奏会シリーズが行われているが、今日は「出張サマーミューザ@しんゆり!」ということで、東京交響楽団が新百合ケ丘で演奏会を行うのである。
プログラムは次のとおりである。
・シベリウス: フィンランディア
・シベリウス: ヴァイオリン協奏曲
・ブラームス: 交響曲第2番
指揮:大友直人/ヴァイオリン:小林美恵
会場:テアトロ・ジーリオ・ショウワ (15:00 開演)
新百合ケ丘は自宅からも近いが、駅を下りてすぐ近くの昭和音楽大学まで歩くだけでも、かなり暑い。しかし会場に入れば涼しい! テアトロ・ジーリオ・ショウワは、昭和音楽大学内にあるホールだ。
本日のプログラムは演奏会でも何度も聴いている曲である。ちらしにも「王道プログラム」と書いてあったが、私も別に珍曲・秘曲ばかり聴きに行っている訳ではない。シベリウスとブラームスという、私好みの組み合わせだ。
会場はほぼ満員だった。相変わらず、見ているとハサミを持って切りに行きたくなるような髪型(?)の大友直人さんが登場し、まずは「フィンランディア」をきっちり決めて、出だしは快調である。
続いて、シベリウスのヴァイオリン協奏曲である。おそらくヴァイオリン協奏曲の中では、生演奏で聴いた回数が一番多いが、大好きな曲は何度聴いてもよい。冒頭のヴァイオリン独奏の入りが、かなりの弱音だったのが印象的だった。オーケストラの弦楽のppよりも弱いくらいで、ここまでpppな入りはなかったかもしれない。これで会場内の体感温度が2℃くらい下がった。しかし、そのあとはエネルギッシュな演奏であった。この曲は個人的な聴きどころが何箇所かあり、「そう、そう」と納得したり、「お、そう来ましたか」という部分があったり、余計なところにも注意が行ってしまうが、やはり実に素晴らしい演奏で、真夏の猛暑の午後には最適なシベリウスであった。
休憩のあとは、これまたお馴染みのブラームス2番だが、ブラームスの交響曲はどの番号も何回聴いても飽きない。こちらも無駄のない大友さんの指揮で、冒頭のテンポ感もよろしく、ゆったりと最後まで落ち着いて聴くことができた。夏の避暑地で書かれた「くつろぎの音楽」である。肩のこるような演奏はよろしくないが、その点、今回の演奏は実な自然な感じで良かった。こちらも真夏の猛暑の午後には最適な演奏であった。
最後にアンコール演奏があった。「王道プログラム」らしく、ブラームスのプログラムの時の王道アンコール曲(?)、「ハンガリー舞曲」から第1番であった。この曲の時は、大友さんも踊るような感じで振っており、まさに「舞曲」なんだなと。
外は相変わらず暑いが、シベリウスとブラームスで、素敵な「避暑」の午後であった。
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