■菅原洋平「『ぼんやり』が脳を整理する」2016年10月大和書房刊
この読書日記は、私が道楽として読んだ本を肴に、マイミクさんとの
おしゃべりを楽しむために主宰している、ヴァーチャルなサロンなので、
実生活の実利的な本は、基本的にとりあげていない。
仕事に必要な本を、ここで紹介するのは、ヤボというものだし、ましてや、
自己啓発本という、人間の能力向上や成功のための手段を説く本は、
基本的に、読まない。
でも、書店店頭で、思わず手に取ってしまった、本書は、ジャンルとしては
自己啓発本のたぐいだった。
ちょっと弁解させていただくと、マイミクさんならご存知だが、私が、脳科学
の啓蒙書(著者でいえば、養老孟司さん、池谷裕二さん、茂木健一郎さん)
は好きで、読書日記でもよくとりあげたが、パッと見、似た感じがしたから。
惹句を紹介しますね。
“仕事で以下の悩みを抱えている方は必読です!
「アイデアが浮かばない」
「解決策が出てこない」
「やることが多すぎる」
「情報を覚えられない」
一生懸命に頑張らないでいい!
「ぼんやり考えて仕事する」大切さは、脳科学的に証明されています。
あとは、これをどう実行に移すかです…
仕事量の多さに疲れたとき、「ぼんやり」して脳を整理することで、目の前の
仕事が一気に片付く! ”
特に、実生活の仕事上で、ひらめきが枯欠して、悩んでいるわけではないが、
まぁ、良質な閃きが、必要ではないと言ったら、嘘になりますわな。(笑)
脳の意識と無意識は、不思議で、アイデアを出そうと思ったら、意識上で、
一生懸命に考えても、たかが知れているものしか出てこず、いったん忘れて
無意識の領域に問題を送り込むと、無意識上のコビトさんたちが、懸命に
仕事をして、ある時、パッと閃く、というご経験を、されたことはありませんか?
課題の一端を、意識上において、あとは、無意識に身を委ねるのです。
だから、たとえば、仕事の課題は、書きかけでもよいので、少し、書いておくと
無意識のコビトさんたちが、せっせと仕事をして、解決策を出してくれます。
本書は、それに近いことを、実践ノウハウとして提供しています。
帯には、こんな文言が印刷されていました。
“営業、企画、事務、人事・・・・あらゆる職種の人が使えます!
ひらめきとは「脳の中の答え」に気づくこと/情報に接するのは1日2回だけ
とする/もっとも「ぼんやり力」が発揮されるのは睡眠中/90分ごとに作業を
区切ってぼんやりする/職場で知識を詰め込み、カフェでぼんやりする/
脳が「運動」することでアイデアは生まれる/脳に無数の成功体験をつくろう”
まんまと、ひっかっかったクチですが、決して羊頭狗肉ではなく、脳科学の知見
でも、言われていることも入っていて、ナルホドなと思いました。
まぁ、脳は、ほんと、不思議です。
そのワンダー感は、単なるノウハウを突き抜けていて、人間とは何だろうかという
私の読書日記のテーマのひとつにも、つながっています。
いつもとは、違ったテイストの読書日記で、すみません(^^♪
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