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2016年08月06日23:44

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【散策】 伊豆大室山へ

夏真っ盛りの暑さだが、今日はどこかに出かけたい気分になり、ふと、伊豆方面に久しぶりに行きたくなった。

向ヶ丘遊園から小田急ロマンスカーで小田原に向かう。今や向ヶ丘遊園に停まる下りロマンスカーは、朝の2本だけだ。町田、本厚木、伊勢原、新松田と停車駅が多い。今年3月から伊勢原にも停まるようになったが、停まり過ぎだ。小田原からは、東海道線の熱海行きに乗り換える。熱海からは伊東線に乗り換える。伊東線は24分の接続で少し時間があるが、すでに入線しているので、混雑する前に乗って待つことにした。車両は「アルファ・リゾート21」だ。この車両には初めて乗る。伊豆急の車両は元東急の車両が主に走っているが、時々こういういい車両がやってくる。もちろん普通電車なので、特別な料金は要らない。案の定、このあとの東海道線が到着すると車内は混雑してきた。早めに乗っていて正解だ。

熱海を定刻の9:38に発車した。伊東まではJR伊東線だが、伊豆急行と一本の路線のようになっており、普通電車は伊豆急の車両、特急「踊り子」がJRの車両で運行される。JRの特急よりも、伊豆急のリゾート車の方が、ゆったりとしていて豪華である。やや混雑していた車内は、伊東でかなり降りたことにより、空いてきた。ここから先は伊豆急行だ。実は、伊豆方面に行くとしか決めていなかったので、この先どこで降りるか未定だ。伊豆急行線内もSuicaで降りられるし、たっぷりとチャージしてあるので、どこで降りても問題はない。リゾート気分になってきたところで、沿線のリゾート地といえば伊豆高原だと、伊豆高原駅でふらりと下車した。

伊豆高原駅からは伊豆シャボテン公園行きのバスが出ている。シャボテン公園は大室山にも近い。大室山には行ったことがなかったので、ここに来てようやく行先が決まった。バスの時刻までは少し時間があったが、すでにかなり暑くなってきたので、あまりあちこち歩き回る気もせず、バス乗り場でしばらく待っていた。バスは定刻にやってきて、乗客を乗せると出発した。シャボテン公園行きのバスは、桜並木経由とぐらんぱる公園経由があるが、乗ったのは桜並木経由だ。もちろん今は桜の季節ではないので、どちらを通ってもあまり関係ない。高原に向かうバスは、ぐんぐん坂を登りながら伊豆高原のリゾート地を巡っていく。夏休みをこのあたりで過ごすのだろうか、途中で降りる人も多い。理想郷なんて名前のバス停もあり、どんなところなのか、おりて見てみたい気もしたが、そのまま終点のシャボテン公園まで乗っていった。伊豆高原駅から20分ほどである。大室山の麓で、すぐ目の前に山頂に向かうリフトの乗り場があるが、まずはシャボテン公園に行くことにした。

シャボテン公園の入口らしき場所に行くと、そこは入口ではなく送迎バスの乗り場だという。シャボテン公園へはさらにバスで行くのだ。知らなかった。ちょうど今バスが行ったばかりだが、10分おきぐらいで来るから待てという。さっきの伊豆高原駅からのバスより乗り継いだ客を拾って行ったばかりである。大室山を眺めてのんびりしていたら、1本あとになってしまったが、一人だけの貸切状態でゆったりと、「ふもと駅」から「メインゲート前」まで向かった。約2分ほどの乗車である。降りる際に、運転手がチケット売場や入口の詳しい説明をするが、目の前にあるのだから言われなくても分かると思いつつ、聞いていた。

入園料は大人2,300円である。中に入ると、シャボテンよりもまずは様々な動物たちに出会える。最初に「わくわくモンキーハウス」に入ってみる。その名のとおり、様々な猿たちの他、リスなども見ることが出来る。直接触れることが出来るのもいい。モンキーハウスを出て、公園の中程にある池(この池の中にある島も、様々な猿たちがいる)を渡ると、まもなく見えてくるのが高原竜の石像だ。ここがシャボテンの温室の入口になっている。この中はシャボテン、つまりシャボテン公園の主役だ。

高原竜のところから中に入ると、やはりあった「ウルトラマン」第20話「恐怖のルート87」の解説。この話は、ここ大室山が舞台で、この石像が高原竜ヒドラになって、国道を走るトラックを襲うのである。その映像そのままの高原竜が、今もここにいるのである。中に入ると、あとはシャボテンの温室を順に巡っていくようになっている。メキシコ館、アフリカ館、南アメリカ館など、エリア別に多種多様なシャボテンがある。こんなにもたくさんの種類があるのかと、驚くばかりだ。形状も様々で、もっとも「進化」したのが球状のシャボテンである。原始のシャボテンは、言われなければシャボテンには見えない普通の木だ。それがだんだんと、養分を貯めておける形状になっていくのである。それにしても暑い。真夏の空の下で、温室に入っているのだから暑いのは当たり前だし、そもそもシャボテンは暑いところの植物だ。立っているだけで汗が出てくるが仕方ない。一通り見終わると、最後はシャボテン狩りが出来る場所がある。好きなシャボテンを掘って、鉢に入れて買って帰ることが出来るのだ。何か買っていこうかと一瞬思ったが、今日はやめておいた。

出口のところが「おみやげ館]になっていて、ようやく涼しいところに出た。しばらくここにいて外に出ると、目の前には食事が出来る店が並んでいる。正午を少し過ぎたところでちょうどよい。うまく見学コースが出来ているものだと感心する。いくつか店があるが、メキシコ料理の店「ギボン亭」に入った。昼時なのに、中は意外と空いている。メニューを見ると、何やら怪し気なサボテングリーンカレーが目に入り、これを注文する。サボテンの入った緑色のカレーは、何ともいえぬ独特の味、もう一度食べたいかと問われると答えに躊躇するような、そんなカレーであった。ここでしか食べられないであろうメニューということで、まあよかろう。

食堂街の裏手の方はカピバラの広場である。カピバラはこの園内の看板のようで、おみやげ館もカピバラに関するものがかなりあった。大きいがネズミの一種であり、どこかおっとりとした感じが人気を呼んでいるのだろう。カピバラの広場から少し歩くとロックガーデン。シャボテンに囲まれた古代の石像が置かれている。いきなり大きな顔が現れて一瞬びっくりするが、「オルメカの巨石人頭像」である。バードパラダイスは、名のとおり鳥の天国。ベニイロフラミンゴの群れがいて、くつろいでいた。ひととおり園内を見て、シャボテンや動物たちと十分に触れあったので、そろそろ出ることにする。案内マップには標準コースは約60分と書いてあるが、2時間以上いたことになる。

メインゲートの横にベル・ステーションというレストランがあり、ここが帰りのバス乗り場である。無料送迎バスで2分ほどで「ふもと駅」に戻ってきた。帰りの送迎バスは数人の客がいて貸切状態ではなかった。

続いて、大室山に登ることにした。大室山に登る唯一の方法はリフトである。自動車はもちろん、徒歩での登山も出来ない。山全体が天然記念物であり、富士山とは姉妹である。すなわち、美しい妹の木花之佐久夜毘売が富士山、醜女の姉の石長比売が大室山である。美人と醜女を両方もらってくれと言われたが、醜女だけ返したという「古事記」の話、石長比売は「石のように永遠に」との意味が込められていたが、送り返してしまったために、人の寿命は短くなってしまったのだ。でも、美人と醜女のどちらかを選ぶとしたら...。

リフト乗り場にある鳥居は、もちろん石長比売を祀る大室浅間神社の入口を意味する。リフトはシャボテン公園のチケットを見せると割引になる。(リフトのチケットを見せるとシャボテン公園も割引になるらしい。) リフトで5分ほどで山頂に着く。途中自動的に記念写真を撮られて、降りた瞬間に売りつけようとするが、買っていた人はほとんど(全く?)いないようだった。大室山は真ん中が擂鉢状になっていて、そこでアーチェリーを楽しむことが出来る。アーチェリーはどうでもよいので、そのまま頂上を一周する遊歩道を歩く。約20分ほどの心地よい歩きだ。一番高いところに着くと、山頂であることを示す三角点が立っている。標高579.64mで、伊豆の海が一望できる。一周してリフト乗り場の近くまで戻ってきて、大室山浅間神社にもお詣りする。こちらに行く人はあまり見かけなかったが、安産と良縁の神様なので、特に女性の方は折角頂上に来たら、立ち寄った方がよいと思う。リフトで麓まで下りて行く。

あとは、ゆっくりと帰ることにしよう。麓で少しくつろいだあと、バスで伊豆高原駅に戻る。帰りはぐらんぱる公園経由で、理想郷から先は来た時と違うルートを通っていく。途中も面白そうなところがいくつかあるが、またの機会の楽しみに取っておき、今日はそのまま駅まで戻った。

駅に着くと、特急「踊り子」がまもなく来るところだが、そのあとの普通電車でのんびりと帰ることにした。この「踊り子」が我孫子行きとなっているので、表示の間違いかと思ったら、本当に我孫子行きだった、上野東京ラインの開通で、こんなのも走っているのだ。乗ったのは次の普通電車で、帰りも運のいいことに、元東急の車両ではなく「リゾート21」だった。「黒船号」である。熱海で東海道線に乗り換えて小田原まで行き、小田急のロマンスカーで町田まで帰った。途中は海老名に停車する。海老名に停まるようになったのも今年の3月からである。
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