今年も地味に(?)CDを買っていくのだろうと思う。
昨年同様、購入したCDはここに記す。(備忘録の目的が大きい)
早速3種類ほど新たに購入した。
●フェルディナント・リース (ドイツ、1784-1838)
・ピアノ四重奏曲 ホ短調
・ピアノ五重奏曲 ロ短調
ウィーン・ピアノ五重奏団 (2005年録音、Camerata)
ベートーヴェンの弟子であったリースの作品のCD。交響曲などは、師ベートーヴェンの模倣から抜けきれない作品も多いが、いくつか聴いた室内楽作品では、殻を破りオリジナリティを確立したと感じていた。そして、この2曲は(いずれも初めて聴くが)もはや傑作といってもよい。四重奏曲はピアノを中心に展開しつつも、師匠ゆずりの構成力でまとまっている。五重奏曲は、コントラバスを使った編成で、雄大であり美しくもある音楽が展開する。この編成による五重奏曲は、シューベルトの「ます」にもつながり、ベートーヴェンとシューベルトの架け橋ともいえるかもしれない。
●ヘンク・バディングス (オランダ、1907-1987)
・交響曲第4番
・交響曲第5番
ダヴィッド・ポルセライン指揮ボーフム・シンフォニカー (2012録音、cpo)
インドネシアのジャワ島で生まれ、のちに鉱山技師兼古生物学者となったという、作曲家としては異例の経歴を持つバディングス。音楽は独学だったという。そんな彼の交響曲はこれまでも何曲か聴いたが、未聴だった4番/5番のCDを今回購入。1回聴いただけでは十分に掴み切れないところはあるが、どちらも独特の響きの中に、なんともいえぬ味わいがある作品だといえそうだ。
●山内正 (日本、1927-1980)
[1]
・陽旋法に拠る交響曲
・ピアノソナタ
・チェロソナタ
・青春賦
上田仁指揮東京交響楽団 (1961録音)
村上弦一郎(ピアノ)/井上頼豊(チェロ) (1973録音)
堀田康夫指揮成蹊大学ギターソサエティー (1974録音)
[2]
・バレエ音楽「角兵衛獅子」
福田一雄指揮 シアターオーケストラトーキョー (2010録音) (Salida)
「大怪獣ガメラ」、「ガメラ対ギャオス」などの映画音楽でも有名な、山内氏の純音楽作品のCD。いずれも初めて聴く曲だ。交響曲は、古き佳き時代の日本映画を観ているような気がする。日本的情緒が漂う良い曲だ。ピアノソナタやチェロソナタも、西洋の和音とは違う日本和声に基づいていて、心に響く感じだ。「青春賦」は若さあふれる青春の謳歌という感じ。圧巻は「角兵衛獅子」で、こんな素晴らしい作品が埋もれていたとはもったいない。
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