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2015年08月23日20:19

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【音楽】 読響演奏会〜ドヴォルザーク

今日はコンサートに行った。先日8/17(月)にドヴォルザークの交響曲第9番を聴いたが、ドヴォルザークは大好きな作曲家であり、今日もドヴォルザークが堪能できるコンサートがあるので、前回の流れのまま、同じ読響の演奏会に行ったのである。

今日のプログラムは次のとおりである。

 ・ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
 ・ドヴォルザーク:交響曲第8番

   指揮:下野竜也/ チェロ独奏:アンドレアス・ブランテリド
   管弦楽:読売日本交響楽団
   会場:東京芸術劇場 (14:00開演)


ドヴォルザークの郷愁の作品というと「新世界より」が真っ先に浮かぶかもしれないが、今日のプログラムの2曲こそが、もっともドヴォルザークらしい作品だと思う。そんな訳で、今日はドヴォルザークだけのプログラムで、その音楽を堪能するのである。

チェロ独奏のブランテリドという人は、名前も今回初めて聞く人だ。読響とも初共演らしい。1987年デンマーク生まれということで、まだ20代である! CDで普段聴いているのは、自分よりも年齢が上の人、もしくは故人が多いが、自分よりはるかに若い世代の演奏家が次々に現れているので、コンサートでは若い演奏家に接する機会も多くなる。(今日の指揮者の下野氏も自分より少しだけ若い。)

いつもは1階席で聴くことが多いが、今日は珍しく3階席で聴いた。ステージ上の奏者も指揮者も小さく見える。(指揮者が小さく見えるのは...)

1曲目はチェロ協奏曲だ。オケはさすがの素晴らしいサポートであった。チェロの方はというと、決して悪い演奏ではなかったが、やはりまだ若さがあるのか、深みというのか味というのか、それが加わるのにはもう少し時間が要るかもしれないなという気がした。若さゆえの溌剌とした演奏というのでもなく、なんとなく地味っぽく(ドヴォルザークを派手に弾く必要はないが)、オケの音量に負けてしまいそうなところもあった。別に貶している訳ではない。よく言えば、きれいにまとまっていたと言えようか。この曲を十分に堪能できたことには違いないし、これから期待できる演奏家と言ってよいだろう。(この曲の録音での「刷り込み」は、ロストロポーヴィチの演奏なので、それとの比較になってしまう...。)

このあとは、ブランテリドのソロでアンコール演奏。チェロ独奏でアンコール曲といえば、バッハの無伴奏組曲から何かやるのだろうと思っていたらそのとおりで、第1番からサラバンドを弾いた。これは素晴らしい演奏だった。やはり実力はあるようだ。

休憩のあとは第8番だ。チェロが奏でる冒頭部分を聴いたところで、今日の演奏は素晴らしそうだと確信出来た。じめじめとした郷愁というよりは、元気のあるドヴォルザークで、かつて「リポビタン」のCMに使われたイメージに近い(?)感じで、全体が流れていった。好ましい演奏である。今さらながら、フルートが「おいしいところ」を持っていって目立つが、そのフルートも素晴らしく、終演後に指揮者が最初に立たせたのもフルート奏者である。第3楽章から第4楽章は、切れ目なく演奏したのもよい。(この間に、客席の咳払いは要らない!)

下野氏の指揮は、小柄な身体から豊かな音を引き出すのが上手いと思うことが多いが、今回の第8番もそれを感じた。文句なしの名演であった。終演後にチェロ協奏曲よりも大きな拍手に包まれたのも納得である。

ドヴォルザークを堪能して会場を出たら、空があやしく曇っていたが、結局雨は降らなかった。
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