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2024年04月02日14:12

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読書日記N o.1605(ジュリーがいた。沢田研二、56年の光芒)

■島崎今日子「ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒」2023年7月文藝春秋刊

私のマイミクさんは、60代以上の方も多いので、グループサウンズの音楽を、リアル
タイムで聴かれた方も多いのではと思います。

ただ、流行ったのは短期間で、全盛期は、1960年代後半から1970年代にかけての
3年ほどと言われています。

1954生まれの私は、ちょうどその頃、中学生、高校生だったので、グループサウンズの
ファンではなかったですが、女子たちは、熱狂的なファンがたくさんいました。

中2のときに、美少女の転校生が我がクラスに入ってきて、最初の挨拶で、「タイガース
のジュリーのファンです。」と言われたことは鮮明に記憶しています。

また、高1のときに、ブラスバンドでトロンボーンを吹き始めたのですが、1年上の
素敵なホルンの女性の先輩に、「ヤマヤマクン、少しジュリーに似ているね」と言われた
ときは、飛び上がらんばかりに嬉しかったのを記憶しています。

そんなわけで、間接的ではありますが、ジュリーについての思い出があったので、本書
をどれどれと手に取ってみました。

著者は、私と同い年、1954年生まれのノンフィクションライターで、とにかく、熱量
が半端なく、ジュリーが、日本の歌謡界における、太陽のような存在であったことを、
改めて認識した次第です。

いやぁ、凄く刺激的でした。

本書の惹句を紹介しましょう。

”60人超の証言者が語る、沢田研二論の決定版”

”高度経済成長のまっただ中、誰もが「明日はよりよくなる」と信じることができた時代。
一九六五年、一人の少年がマイクを握った。
その瞬間、彼の運命は、芸能界の歴史は軌道を変えた――。”

”ザ・タイガースの熱狂、ショーケンとの友愛、
「勝手にしやがれ」制作秘話、
ヒットチャートから遠ざかりながらも歌い続けた25年間……。
バンドメンバー、マネージャー、プロデューサー、
共に「沢田研二」を作り上げた69人の証言で織りなす、圧巻のノンフィクション。”

”「週刊文春」掲載当初から話題沸騰の連載、いよいよ単行本化!”

目次と小見出しの抜粋も紹介します。

■第1章 沢田研二を愛した男たち
・久世光彦の一途/内田裕也の純情/加瀬邦彦の献身
■第2章 熱狂のザ・タイガース
・すべてはGSから始まった/僕らのジュリー/もうひとりのザ・タイガース
■第3章 自由・反抗・挑戦
・早川タケジ登場/ジェンダーを越境する/ロックに捧げた青春
■第4章 たった一人のライバル
・ふたつの太陽/しらけ世代の革命児/友であり、「恋人」であり
■第5章 歌謡曲の時代
・「危険なふたり」の挑戦/阿久悠のダンディズム「勝手にしやがれ」
■第6章 時代を背負って
・「夜ヒット」のトップスター/ジュリーのために/井上堯之バンド、離脱
■第7章 レゾンデートルの行方
・ラジオの時間/存在理由のゆらぎ/兄たちとの別れ
■第8章 沢田研二ルネッサンス
・芸能界の父・渡邉晋の死/神に選ばれし半神は、人間に回帰する

積極的にジュリーを聴いてきたわけではありませんが、今でも、ザ・タイガース時代
の曲をはじめ、多くの曲を聴いたことがあると思えるのは、それだけ、TVや街に
ジュリーの歌が流れていた証でもありますね。

有名なTVドラマ、「寺内貫太郎一家」で、お婆さん役の樹木希林が、身を捩らせて
「ジュリー!」と叫んでいたシーンは、記憶していましたが、樹木希林の実生活の旦那
さんの内田裕也さんが、初期の沢田研二を強力にサポートしていた等、本書で初めて
知ることも多かったです。

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