86年ジャパンプロレス自主興行「4軍対抗チャンピオンズ・ナイト」は5月10日、松戸市運動公園体育館(日本テレビ生中継、観衆2,200人発表)で行われました。テレビ生中継とあって試合開始は午後6時から。
翌週には全日本プロレスの次期「スーパー・パワー・シリーズ」が開幕してしまう為にこの日は二元中継。先ず前回書きました5月2日、後楽園ホールで行われた鶴田vsスーパー・ストロング・マシン、長州力vs高野俊二の2試合を放送した後松戸からの生中継に突入しています。
メインイベントは天龍と谷津嘉章のノンタイトル戦(60分1本勝負)。4月のUNヘビー級王座決定リーグ戦はスーパー・ストロング・マシンに受けた椅子攻撃による負傷で棄権した谷津はさすがに優勝して自ら返上したUNヘビー級王座に返り咲いたばかりの天龍に挑戦する訳にはいかず、ノンタイトルで先ずは実績作り。
しかし、リングサイドにはマシンが姿を現しました。天龍は場外のマシンに気を取られているところへ、谷津がジャーマン・スープレックスホールド。ガッチリ決まりましたがそこへマシンが乱入して谷津を攻撃、マシンは天龍、谷津両方に牙を剝いて16分53秒、ノーコンテストとなりました。
セミファイナルはジャパン対カルガリー・ハリケーンズ、長州&小林邦昭組とマシン&ヒロ斉藤組の一戦。小林がH斉藤の鳩尾(みぞおち)に強烈なソバット、たまらず場外に逃げるH斉藤。小林はロープに飛んで、リング下のH斉藤にトペを敢行、しかしハリケーンズのセコンドについた高野俊がリング下のH斉藤の身体をどかした為に、小林のトペは自爆して頭から場外へ。
リングに上がった小林をマシンが椅子を使って殴りつけて11分6秒、ジャパン軍が反則勝ちを拾いました。
全日本対国際血盟軍、鶴田&タイガーマスク組vs阿修羅・原&鶴見五郎組の一戦はアメリカ帰りのタイガーマスクが12分3秒、ダイビング・ボディアタックからの片エビ固めで鶴見をフォールし鶴田&タイガーマスク組に凱歌が上がっています。テレビ生中継には上記3試合が放送されました。
ジャパン対全日本、キラー・カーン&栗栖正伸組と馬場&石川敬士組は、石川が自軍コーナーに栗栖を振ると、エプロンで待ち構えていた馬場が栗栖の胸板にカウンターの逆水平チョップ、仰向けになってダウンした栗栖を試合権利のある石川がエビ固めに丸め込んで8分47秒、カウント3が入り馬場&石川組の余裕の勝利。
全日本対国際血盟軍、大熊元司と国際血盟軍の首領、ラッシャー木村のシングルマッチ、共にタフネスさを売りにしている両者の一騎討ちは11分36秒にR木村がブルドッキング・ヘッドロックからの片エビ固めでR木村の完勝に終わりました。全日本対カルガリー・ハリケーンズ、ロッキー羽田と高野俊の大型同士のシングマッチは7分33秒、ブレーンバスターからの体固めで高野俊が大先輩の羽田を降しました。羽田が内臓疾患になる前に組まれていたら、もっと面白いカードになっていたことでしょう。
全日本対ジャパン、サムソン冬木&渕正信組vsアニマル浜口&寺西勇組は11分6秒に両チームリングアウトの引き分け。同じく全日本対ジャパン、マイティ井上&ハル薗田組と保永昇男&仲野信市組は6分25秒、回転エビ固めで薗田が仲野からフォールを奪い全日本ベテラン軍の勝利。
第1試合は全日本対ジャパン若手対決、小川良成と佐々木健介のシングルマッチが行われ、4分44秒、逆さ押さえ込みで小川が健介を降し若干のキャリアの違いを見せています。
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