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2016年11月18日23:23

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【音楽】 神奈川フィル演奏会@みなとみらい

何かと精神的疲労が多い毎日。週末は音楽でも聴いて気分を変えたい。
そんな訳で、本日は仕事を定時で終えて、久しぶりに横浜みなとみらいに向かった。
神奈川フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会を聴きにいくためだ。

今日のプログラムは次のとおり。

 ・武満徹: 3つの映画音楽
 ・伊福部昭: ヴァイオリン協奏曲第2番
 ・チャイコフスキー: 交響曲第4番
 
   指揮:秋山和慶/ヴァイオリン:加藤知子
   会場:横浜みなとみらいホール (19:00開演)

歿後20年の武満と歿後10年の伊福部という、記念年にあたる日本人作曲家2人の作品が前半のプログラムである。最初は武満の「3つの映画音楽」だ。武満は映画が大好きであり、映画音楽の分野でも良い作品を残した。この「3つの映画音楽」は、タイトルのとおり、「ホゼ・トレス」、「黒い雨」、「他人の顔」の3つの映画音楽を組曲形式にしたものだ。正直、武満の音楽はやや苦手で、あまり積極的に聴いてはいないが、映画音楽となると一味違うようだ。この曲は、映画自体も観ていないので、おそらく初めて聴いたが、ブルースっぽい1曲目、どこか暗い雰囲気が漂う2曲目、ワルツの3曲目、どれも楽しんで聴くことが出来た。武満を「聴かず嫌い」するのはそろそろ止めようと思わせてくれた、いい音楽と演奏であった。

次は、伊福部昭のヴァイオリン協奏曲第2番だ。今日は、これがプログラムにあるから行ったのである。この曲を生で聴くのはおそらく初めてだ。第1番(協奏風狂詩曲)に比べて、やや地味で渋い印象の曲だが、やはり伊福部節が満載の音楽である。加藤知子さんの演奏によるこの曲のCDを聴いており、生で聴くのも楽しみだった。冒頭から数分間はヴァイオリンのソロだけで演奏される。いきなりソリストの演奏をじっくりと堪能できるのである。G線だけで演奏される冒頭のソロから、加藤さんのヴァイオリンは伊福部世界に聴き手を引き込んでいく。オーケストラも、秋山さんの見事なサポートで、ヴァイオリンソロと絶妙に絡み合いながら、約25分の曲を十分に楽しむことが出来た。加藤さんのヴァイオリンも秋山さんの指揮も、素晴らしいの一言に尽きる。

休憩のあとは、チャイコフスキーの交響曲第4番である。生で聴くのはかなり久しぶりだ。この曲は、秋山さんの本領発揮という感じで、冒頭の力強いホルンを聴いて、これは素晴らしい演奏が期待できると確信した。そのとおりの素晴らしい演奏で、秋山さんのエネルギッシュでテキパキとした指揮で、最後まで退屈することなく堪能することが出来た。(この曲は、演奏によっては退屈に感じることがある。) 第3楽章から第4楽章へは切れ目なく続けて大爆発、最後のところでアクセル全開にして、一気に盛り上げて終えた。これも素晴らしい演奏だった。

75歳というのはまだ若いのだろう。秋山さんの指揮を見ていると、とても高齢者には見えない。そして、穏やかでにこやかな表情からは想像できないような、エネルギッシュな指揮と、その棒から生み出される演奏のすばらしさ!

週末をいい気分で迎えることが出来た演奏会だった。
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