【音楽】　最近購入したＣＤ　（３月下旬）

まずは、こちらの日記から読んでいただくと、話がつながります。
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さて、最近購入したＣＤは１枚だけ。石巻から帰宅した翌日に届いたという、絶妙のタイミング。

●小杉太一郎　（日本、1927-1976）

　・カンタータ「大いなる故郷石巻」　　（作詞：石島恒夫）

　　　小林研一郎指揮　東京交響楽団／石巻合唱連盟
　　　伊藤京子（ソプラノ）／友竹正則（バリトン）／山内明（朗読）　（1973録音、Salida）


石巻出身の石島恒夫氏と小杉太一郎氏による、故郷石巻の歴史・自然・文化を讃えるカンタータである。第一楽章「日高見」、第二楽章「たたら火」、第三楽章「雄図」、第四楽章「祝祭」の、４つの楽章から構成され、それぞれ朗読に導かれて音楽がはじまる。

このＣＤは、1973年11月4日に行われた、石巻市民会館での初演のライブ録音である。このカンタータは市制40周年を記念して作られたもので、もちろん当時は2011年3月11日に起こることなど誰も想像していなかった。しかし、歌が始まる前の、第一楽章の朗読を締めくくる言葉は「さあ　石巻の新しい誕生です！」。この言葉を聞いた瞬間に落涙してしまった。つい先日、実際に石巻を訪れて現状を見てきただけに、ただの音楽だけではなく、強く心につきささるような何かが加わっているように感じてしまう。

石巻がかつての姿を取り戻し、再び元気な町に生まれ変わることを願ってやまない。そういうことを抜きにして純粋に音楽だけを聴いても、もちろん素晴らしく感動的な作品と演奏であることには間違いない。第四楽章にはおなじみの「斎太郎節」も引用されている。

なお、このＣＤの全売上益は東日本大震災復興義捐金へ寄付されるとのこと。このＣＤを買って聴くことが、音楽ファンとしてのささやかな復興支援でもある。