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2015年10月21日21:08

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【読書】 最近読んだ本 備忘録

不定期に書いている読書備忘録。


●「生命の星の条件を探る」 (阿部豊著、文藝春秋)

 地球以外の星にも生命が存在するのだろうか、というのは誰しも一度は考えることであろう。地球のような生物が存在可能な星は、宇宙では極めて稀なのか、それともありふれているのか。それを考えるために、そもそも地球はどのような星で、なぜ生命が誕生し進化したのかを探ろうというのが本書である。水、酸素、プレートテクトニクス、陸と海、太陽からの距離、大きさ、自転周期、地軸のずれ...。こうやってみると、生物の誕生と進化に必要な全ての条件が都合よくそろうのは奇跡に近いようにも見えるが、やはり地球以外にも生命が存在すると考えたい。


●「捏造の科学者−STAP細胞事件」 (須田桃子著、文藝春秋)

 毎日新聞科学環境部記者による、STAP細胞事件の全貌をまとめた本。科学・技術に関わる者のはしくれとして、気になる事件ではあったので、まとまった本を読んだのである。この事件は、科学者としての根本的な資質を欠いていた当の女性研究者、組織として十分なチェック機能を果たしていなかった所属研究機関、査読システムが機能しなかった科学誌などが様々に絡み合ってこうなった訳だが、科学者なり技術者なりは、いまいちど原点に立ち返ってみる必要もあるかもしれない、と思った次第。


●「秘島図鑑」 (清水浩史著、河出書房新社)

日本の国土は6,852の島から成っている。そのうちの33の島を、きれいな写真付きで紹介した本である。といっても観光ガイド書の類ではない。どの島も 「人口:0人、アクセス:なし」 ばかりである。過去に人がいたという記録もない島、以前はそこで生活していた人がいたが今は無人島になった島、気象庁や海上自衛隊の駐在者だけがいる島など、秘島もいろいろだ。このような、簡単に行くことは出来ない、行けたとしても上陸が困難な島々も、立派な日本の国土の一部なのである。そして、最後には、北方四島、竹島、尖閣諸島も載っている...。


●「廃線紀行−もうひとつの鉄道旅」 (梯久美子著、中央公論新社)

 読売新聞土曜夕刊に連載されていたものを本にまとめたもの。したがって一度は読んでいるはずだが、時々抜けていると思うので、まとまって読めるのはよいと買った本。廃線跡が好きな「鉄子」による、全国の廃線跡巡りの小さな旅の記録である。鉄道というものは、廃線になったとしても何かしらの遺構はあるもので、そこからその土地の歴史を垣間見ることも出来る。本音としては、廃線にならないのが一番いいのだが。
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