自分に関わりのある人のその日(人の死)を前に人々が何を思い、成していったかを綴った短編集。最後の物語は、それに加えて「その日」と「その日の後」も綴られている。涙、涙で読み進んだ小説だった。特に、二人の息子のいる妻のその日の物語は、「その日の
新人建築家が建築事務所に就職し、事務所が夏季に利用する浅間山のふもとにある別荘で、同僚達と近郊に住む人達との交流を描いた物語。普段は情景描写には思い入れを持てない私だけれど、あたかも自分が木に囲まれた別荘地で読んでいるかの環境を作りたく、ス
娘が出産入院するということで、4歳の孫が我が家(ジィジバァバの家)に11月7日から10日間、ショートスティすることになった。当初、母親を恋しがって孫がたびたび泣くのではないかと心配していたが、全くそのようなことが無くひと安心。孫なりに状況を理解し
恋人と親友でもある共同経営者の裏切りにより、コールド・スリープをすることになり、30年後の2000年に目覚めた天才技術者の発明と復讐(ふくしゅう)、そして恋の物語。先日読んだ「配達赤ずきん(威風堂書店事件メモ)」の中で、営業さんがお客に薦めたの
駅ビル内の書店を舞台に、しっかり者の書店員と勘の良い学生アルバイト店員のコンビが様々な謎に取組んでいく物語(ほぼ表紙の裏側のパクリ。。)東京バンドワゴンは古本屋だったけれど、この本も同類の物語。著者は、「そして、バトンは渡された」で2019年本
生前はうまく心を通わすことが出来なかった先代(祖母)の後を継いで代書屋となった女性が、代書を通して知り合った様々な人たちとの物語。2年以上前にNHKテレビドラマで、多部未華子主演の「ツバキ文具店」を毎週楽しみに観ていた。ふとしたことで、原作小説
結婚を控えた男性精神科医の元に、昔の恋人からの手紙が9年ぶりに届き、それを契機に学生時代の出来事と現在の出来事を「恋愛とは何か」を主題に展開される物語。「四月になれば彼女は」という題名にひかれて手に取った小説。そう、サイモンとガーファンクル
とある街のとある喫茶店のとある席に座った人が、現実は変えられないと知りながら、過去に戻って人に会い、それぞれの思いを遂げようとする物語。過去に戻って人に会うというのは、辻村深月氏の「ツナグ」を思い起こさせる。「ツナグ」の場合は、会える相手は
高校時代の部活でのトラウマから、いい加減で投げやりな生活を送るようになった高校の女性講師が、文芸部の顧問となり、唯一の部員である高校生、同僚講師、不倫相手、自分の弟との関わりを通して再生していく物語。キノベスで取り上げらた本で、題名も興味深
今日、ついに4歳の孫がトイレでウンチができるようになりました。ずっと前からオシッコはトイレでできるようになっていたのですが、どうしてもウンチは紙オムツでなければできませんでした。ウンチがしたくなると、自分で下着を脱いで紙オムツに履き替えてウ
会社勤めの青年とブログを通して知り合った聴覚障害を持つ女性とのラブストーリー。題名を見て本を手に取った本。ラブストーリーとは思わなかった。この本を通して、聴覚障害者の気持ちが少しだろうけれど分かったような気がした。この本の中で気になった言葉
東京下町の古本屋「東京バンドワゴン」の大家族で起こるいろいろな出来事と彼らに関わる人々との軽いミステリー。軽いミステリーといったのは、殺人事件とかじゃないという意味で。。キノベス(紀伊国屋書店で働くスタッフが選んだベスト書籍)を見ていて、こ
超高級老人介護施設での出来事を、そこで働く3人の女性自身の親の介護を絡ませながら描かれた物語。物語の前半は、普通の女性が親の介護をするうえで起こるいろいろな人間関係の問題、トラブルが描かれており、面白みが感じられず嫌な気分にさせられて何度か
落語家、立川談春が17歳で立川談志に弟子入りし真打昇進までの、師匠や志らくをはじめとする弟子同士との関りを描いた自伝的エッセイ。落語にあまり興味のない私が立川談春を知ったのは、TVドラマ「下町ロケット」を観たから。そして、「川柳居酒屋なつみ」に
児童養護施設の先生に転職した青年と施設の先輩先生や子供達とのふれあいを描いた物語。本を読むことの意義を再認識させられた小説だった。この本を通して、名前だけから自分勝手に想像していた児童養護施設のこと、そしてそこを生活の場としている子供たちに
連続殺人の犯人を捕まえるために、ホテルで潜入捜査する刑事がホテルマンとして、犯人逮捕に取り組むかたわら様々な宿泊客と関わっていく物語。先日、テレビで東野圭吾氏原作の「祈りの幕が下りる時」を見て、その内容に違和感を感じながらも、久々に彼の小説
婚約者に逃げられ、そのショックで声を出すことが出来なくなった女性が、故郷に帰って食堂を開き、人々と交流する物語。NHKテレビで「ツバキ文具店〜鎌倉代筆屋物語〜」を見て、面白かったので、原作者小川糸氏の書いたこの本を読むことにした。かたつむりと
4歳の孫が3日間の入院。理由は、俗にいう逆まつ毛を直す手術をするため。小学校高学年であれば、部分麻酔で片目15分くらいの日帰り手術で済むらしいけれど、幼児だと全身麻酔をしなければならないから入院となった。孫にとっては初体験のことが多く大変だ
新幹線「はやて」の中で、身代金の入ったトランク等をめぐってくりひろげられる殺し屋達の物語。伊坂幸太郎氏らしいサスペンスだった。登場する殺し屋達は、例えば何事につけてもトラブルに巻き込まれる殺し屋の七尾等それぞれがユニークだった。仕事の依頼を
東大法学部卒、大手銀行の部長から出向先で専務を務めた男性が63歳で定年退職した後の生活を綴った物語。主人公は、東大法学部卒のプライド及びそれが現役生活で満たされなかった悔しさからか、定年退職後の一般的な生活を受け入れようとしていない。再度、東
5月30日、北陸旅行最終日。今日は金沢駅前から高速バスに乗って、白川郷に行った。白川郷って岐阜県なんだね、知らなかった。。白川郷バスターミナルで地図を手に入れ、マイクロバスに乗って城山展望台へ。展望台から見る景色は、白川郷合掌造り集落と遠く残
5月29日、立山黒部アルペンルートの室堂へ。昨日のような雨だったら最悪だと思っていたけれど、朝、カーテンを開けると抜ける様な青空、ラッキー!、4年前、秋の立山黒部アルペンルートには行ったことはあるけれど、立山・雪の大谷ウォークに代表される残雪
JR西日本おとなびWEBパスを利用して、3日間の北陸旅行に出かけた。5月28日、天気予報通り、雨、雨、雨。。雨の中を、計画通り福井県の一乗谷朝倉氏遺跡に行くことにした。朝倉氏は、戦国時代に織田信長に対抗し、滅ぼされたことで有名だけれど、私自身、朝倉
かしこい女の子と彼女が通う小学校の同級生と先生、そして彼女の友人であるリストカット癖のある女高生、娼婦、おばあさんとの関りを綴った物語。かしこい女の子の言動は面白かったし、小学校の課題として出た「幸せとは」とか「人生」とかについてその時々で
父・姉の交通事故死を契機に心を閉ざした青年書店員と彼が務めた老舗銀河堂書店の人々の活躍と、老舗書店をやむなく退職した後に田舎の個人書店桜風堂の店長としての物語。この本を読み始めてまず気になったのが、題名である「桜風堂」がなかなか出てこないこ
「ちびまる子ちゃん」で有名なさくらももこ氏のエッセイ集。エッセイ集なので一話一話が短く簡潔するので、就寝前に読むのに丁度いいだろうと思って読むことにした。楽しく読むことはできたけれど、「メルヘン翁」「週刊誌のおなら」の内容はかなり辛辣だなと
人との関りを持とうとしない男子高校生が膵臓の病気で余命1年の少女の言動に振り回されながら次第に心を通わせていく物語。私は焼肉でもホルモンは好きではないので、題名を見てこの本を手にすることは無かった。先日、この原作の映画がTV放映されたのを観て
元総理大臣でロッキード事件で有罪となった田中角栄氏の自伝風小説。私にとっては小説家というよりも「政治家」としての印象が強い石原慎太郎氏の著書ということで、田中氏にかかわりのあった政治家福田赳夫氏、三木武夫氏らの人となりが語られている(これは
「徒然草」「枕草子」に続いて、古典の随筆である方丈記を読んだ。方丈記は、有名な「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にはあらず」から始まるが、その次は大火、飢饉、地震の話と悲惨な状況が語られている。正に世の無常。その後は、出家の話、庵