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日記一覧

女流作家とその夫がいて、片や不治の難病で女流作家が亡くなる話ともう一つは夫が癌で亡くなる二つの物語。最初の物語で女流作家が心無い人々により精神的に追い込められうつ病を発症し、病で亡くなった。私は、彼女が夫に残した遺書を読みながら涙したのだけ

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「鹿の王」を読んで
2017年09月13日14:46

犬の様な獣に噛まれて未知の病に罹りながらも生きながらえた男(名前はヴァン)が、たまたま見つけた幼子(名前はユナ)を伴って旅を続けるのと並行して、この未知の病を治す方法を探し続ける天才的な医術師(名前はホッサル)の物語。上下巻1100ページの長編

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製鉄業で財を成した赤朽葉家三代の女性すなわち予知能力を持った祖母、かつて暴走族のリーダーで人気漫画家となった母、そして個性の無い私の物語。約50年間にわたる物語だったけれど、その時々の世間の話題、例えば東京オリンピックとか大阪万博などの言葉

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ニューヨーク近代美術館(MoMA)を舞台に、そこで働く展覧会ディレクター、警備員、インダストリアル・デザイナー等を主人公に、MoMAが所蔵する絵画や初代館長のエピソード等を描いた短編集。MoMAから福島の美術館に貸し出した絵画を通して、2011年に起こった東

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お金持ちの親戚の家に預けられた少女とお金持ちの家族特に病弱な従妹との日常を描いた物語。家政婦でありながら一家を取り仕切る老女、アルコール依存症気味で活字の誤植を探し続ける伯母、理知的でユーモアもあるが何故か秘密を持ったような伯父など登場人物

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「家守綺譚」を読んで
2017年08月05日16:38

家の守りをするために古民家に住むことになった売れない小説家と周りの人々との日常を描いた物語。日常と書いたけれど、河童や人魚、更には人格を持った植物サルスベリが出てきたりと何とも奇妙な物語なのだけれど、違和感無く読み進むことが出来た。それは、

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「太陽の棘」を読んで
2017年07月29日17:26

終戦後の沖縄でニシムイに住む芸術家達とアメリカ兵の医者との絵画を通した交流を描いた物語。この物語は史実を基にしたフィクションだろうけれど、史実を基にした物語というのは私が今まで知らなかった出来事を知るという意味において興味深いと思う。貧しい

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サライというレストランへ導かれる様に綴られる短編集。両親を避け恋人からも裏切られたコンビニの店員、夫に先立たれた痴ほう症の老女、ビデオカメラを通してでしか人と交われない青年、レストランの料理人と疲れた女性などの物語。人の不幸を匂いで感じるこ

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印象派の画家、マティス・ドガ・セザンヌ・モネを描いた短編集。4名の印象派の画家について、マティスについては家政婦からの視点、ドガについては友人からの視点、セザンヌについては彼を応援していた画材商の娘からの手紙、モネについては義理の娘からの視

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モデルであり女優でもある杏さんの出演したドラマなどを題材としたエッセイ集。「杏のふむふむ」に続くエッセイ集だけれども、約250ページのエッセイ集ということで1日で一気に読んだ。理知的で真面目な杏さんの人となりがよく表れた内容だった。私が杏さんを

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「怒り」を読んで
2017年06月14日22:16

若い夫婦が惨殺され、犯人は指名手配された。その犯人ではないかと疑われたゲイの青年、漁村に流れ着いた青年、沖縄の孤島で暮らす青年それぞれの3つのエピソードが展開される物語。この3つのエピソードが最終的に関連付けられていくのかと思ったがそうではな

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「土獏の花」を読んで
2017年06月11日17:22

墜落したアメリカのヘリの救助に行った自衛隊員が、アフリカの氏族間闘争で命を狙われた女性を助けるために、民族闘争に巻き込まれて戦う物語。自衛隊員が宿営地に戻る過程で、次々と襲い掛かるイスラム武装勢力、自然の驚異とハラハラドキドキしながら読み進

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ちょっとした間違いから生物兵器の元となる水を巡って、借金まみれの青年二人がテロリスト集団と戦う物語。500ページを超える長編小説で、最初はとっつきにくかったけれども読み進むうちにどんどんと物語の中にはまり込んでいく面白さだった。読みながら、自

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突発性難聴
2017年06月03日17:18

4月14日の朝、 1.朝食を食べながらTVを見ていましたが、「何か音がいつもより小さいな」 2.録音したラジオ体操を聞いて体操していると、「何か音がいつもより小さいな」 3.ステレオで中島みゆきの曲を聴くと、「いつもと違う!」  左耳を塞ぐと、「ほと

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アニメ作品に関わるアニメ監督とプロデューサーの関係を2つの異なるアニメ作品の作成を通して描かれた物語。題名を見て、派遣社員がいろいろとドジを踏みながらアニメ作成に関わっていく物語と思っていた。アニメの覇権を争う物語とは思わなかった。アニメ作

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「破門」を読んで
2017年05月31日21:19

映画プロデューサーに騙され取られた映画製作出資金を取り戻すために、ヤクザと堅気の男性が他のヤクザ組織との抗争もしながら奮闘する物語。破門という題名からは物語の内容を予測しにくかったけれど、物語が次にどのように展開されるのか興味深く読み進むこ

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「百年法」を読んで
2017年05月25日11:49

不老を手に入れた人類が、日本共和国の法律で生存期間が100年と決められたことにより発生する様々な問題をテーマに展開される物語。上下巻合わせて約800ページの長編小説だったけれど、中だるみすることもなく興味深く読み進むことが出来た。不老社会とな

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音大に入学はしたけれど医大生になった青年と天才青年ピアニストとの交流を音楽家シューマンを絡めながら告白形式で展開される物語。読み進むのが難しい本だった。時々居眠りしたかも。。シューマンの楽曲を文章で表現する記述が多くあるのだけれど、クラッシ

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小さな出版社で働く派遣社員の女性とその上司であるアッコ女史がランチを交換することでいろいろな体験をする物語等々。物語等々と書いたのはこの小説は連作短編集で、「ランチのアッコちゃん」はこの短編集の最初の一編だから。続く短編「夜食のアッコちゃん

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「植物図鑑」を読んで
2017年05月12日16:36

独身OLが拾った?躾けの良い青年と同居し、野草を摘んでは青年が料理をして話が進んでいくラブストーリー。私の場合、多くは原作の小説を読んで気に入った物を映画(DVD)で見るのがパターンだけれども、「植物図鑑」については映画を先に見て、今回、小説を読

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再就職を目指す青年とその母、そして早く死にたいと言い続ける祖父との生活を描いた物語。約120ヘージの作品なので、1日で一気に読み終えた。青年が祖父の介護をしながらいろいろと考える内容だったけれど、「苦痛の無い様に早く逝かせてやりたい」とか「老人

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奈良の女子高に臨時教員として赴任した青年が、神の使いである鹿に指示され、地中に住むおおなまずを鎮める為の「目」を探し求めるファンダジー。物語の初めのあたりは、臨時教員の青年が生徒からイジメ?に会う話が多く退屈だったけれど、神の使いである鹿と

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沖縄の小さな島で雑貨商を営む青年の元に舞い込んできた女性と二人を取り巻く人達の物語。以前読んだ「楽園のカンヴァス」が気に入ったので、その著者のデビュー作ということでこの本を読むことにした。「カフー」といういかにも西洋的な名前と「楽園のカンヴ

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戦前に山形から女中として東京の「小さいおうち」(とはいっても裕福な家庭)に奉公した娘と「小さいおうち」の家族との交流を描いた物語。女中として奉公した娘が「小さいおうち」での出来事を記憶をたどりながらノートに記し、それを現在の親族(若者)が読

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会計検査院が大阪の社団法人OJOの会計検査を行うことにより、OJOの秘密が解明され、それに関わる人達の物語。3人の大人が大阪城を見つめているという表紙に興味を持ち、読むことにした。大阪城にまつわる豊臣家のお姫様のファンタジーかと。。。この3人は会計

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雑誌の副編集長から編集長に成長する女性が会社の休みを利用して5回の登山をする物語。先日読んだ「山女日記」についてネットを見ていると、この本の事が出ていて読むことにした。「山女日記」はいろいろな人の登山を通しての物語だったけれど、この本は一人

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高知県庁のおもてなし課が民間の力を借りながら県の観光振興に取り組んでいく様を2組のカップルの恋物語を絡めながら描かれた物語。「お役所ルール」とかで民間とかなりかけ離れた考え方・実行力が批判されてるけど、公務員の人がこの本を読むと少しばかり「

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「蜩の記」を読んで
2017年04月05日20:30

藩主の側室と不義密通を働いた罪で幽閉され10年後に切腹を命じられた武士の一家と、刃傷沙汰を起したためその監視役を命じられた若侍の交流を描いた物語。久々の時代小説を楽しく読むことが出来た。不義密通の冤罪をかけられた清廉潔癖な武士、また源吉とい

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経営不振に陥った航空会社の再建を巡って、銀行と政府関係者の攻防を描いた物語。テレビで堺雅人が主演して大好評だった半沢直樹シリーズ。前作の「オレたちバブル入行組」等は、TV番組で見たので読んでないけれど、この本はまだ映像化されていないので読むこ

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4人のそれぞれ特技を持った銀行強盗のユーモア溢れる物語。この本も図書館の本棚でふと見つけ、題名からしてきっと楽しく読めそうだと思って借りて読んだ。銀行強盗の仕方も血生臭くないし、所々に散りばめられるユーモアのある言動も楽しく、1日で読み終え

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