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2019年09月10日15:37

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「コーヒーが冷めないうちに」を読んで

とある街のとある喫茶店のとある席に座った人が、現実は変えられないと知りながら、過去に戻って人に会い、それぞれの思いを遂げようとする物語。

過去に戻って人に会うというのは、辻村深月氏の「ツナグ」を思い起こさせる。「ツナグ」の場合は、会える相手は死者だったけれど。

この小説は、恋人、夫婦、姉妹、親子の4つの物語でそれぞれ面白く読めたけれど、感動したのは「親子」だった。娘の成長を見守れない母親の哀しみには、涙、涙、涙。。。

4つの物語は内容的には独立しているけれど、夫婦の物語の中で、異常に多くの料理代金の清算をする女性が出てきて違和感を持ったけれど、その謎は姉妹の物語で解けて、なるほどね!

姉妹の物語の中で、謎の少女が現れて写真を撮って消えていくのだけれど、親子の物語を読んでこの謎も、なるほどね!

幽霊の女性については簡単な説明があっただけで、彼女の謎は解けなかったけれど。

本当に楽しく読めた本だった。

プロローグの最後に会った問いかけ、
「あの日に戻れたら、あなたは誰に会いに行きますか?」

眠れない夜にでも考えてみよう。。。

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