■寄リ道ダケガ、人生ダ
・パスカルや漱石も、「暇つぶし」や「道草」について
語っていたように、井伏鱒二に倣えば、さしずめ
「寄リ道ダケガ、人生ダ」というところか。
・「寄り道ついで」にもう少し書く。
「いま」について、「本」について、「消費」について。
■あたりまえのこと
・この歳になって、気づくのは、みな平凡なことばかり。
世の「ほんとうのこと」は、そんなに一風変わったことではない。
真理や真実というものは、特別な人間だけに見え、特別な貌(かお)を
しているわけでもない。
みな、「あたりまえ」のことに過ぎない。
そういう、単純なことに、いまさらながらに気づく。
■食わねば死ぬ
・食わないで死んでいった「壮絶な死」や、それと引き換えに
得た「特異な人生」という事例を、間接的に、知っている。
しかし、これは異常である。
・ひとは、「食わねば死ぬ」。死なぬために、ひとは食う。
食うためには、ひとは動き回る。
・その、低位な営みに、すべての「しあわせ」がある。
■解脱も悟りもいらない
・いっしょうけんめい、探していたものが何だったのか。
わたしは何を探していたのか。
・自分でもわからないもの、わからない何か、
わからないから探す。
・煩悶して、ときに迷い、恐れ、執着し、そこから逃れたいと
思う。心の平安を得たいと願う。
・しかし、小さな声で
「しあわせ」とつぶやいてみるとき、
私は気づく。私が探していたものを。
何も変わってはいないが、
もう、ここにあるように、
あることを。
■思うこと
・そして思うことは、どうしてか
世の中、さっぱり、様変わりしていること。
・食うことが、いつの間にか、「消費」に変わり、
ひとは何でも「消費」する。
食うため生きているのではなく、ひとは
消費するために生きている。
・人生が希薄になってきている。
あたりまえのことが、あたりまえで
なくなってきている。
・そんなことを思うが、
それだって、私には大事なことだけど
ひとにとっては、どうでもいいことかも知れない。
まして、そんなことについて書くなどということは
さらに、どうでもいいことかも知れない。
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