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2005年12月07日03:50

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●順不同 (17)/■よみつぐ (6)

■元請・下請・孫請(2)

 ・きょう、ちょっとした「口惜しい」ことがあった。

 ・私は、あるマンションの管理人をやっているが、
  このマンションの管理組合(マンションの所有者が
  区分所有法によって作ることを義務付けられている)は、
  ある公社(自治体の外郭団体、以下、K公社という)と、
  マンション管理の委託契約を結び、K公社は大手警備会社
  (以下、S社という)に業務委託し、S警備会社は、さらに、
  ビル管理(清掃など)をしている小さな会社(以下、E社。
  私はここに雇用されている)に業務委託している。



 ・マンション管理業務のうち、駐車場(住民用・来客用)の
  車の入出庫の際のチェーンゲートの上げ下ろしや、ガス・
  電気などの防火・漏電等の防災警報システム、また、保安
  セキュリティーなどについては、S警備会社が人材派遣会社から
  派遣された警備員でこれをおこなっている。

 ・防災をのぞくそれ以外の「マンション管理業務」は小さな
  ビル管理会社・E社が、私たちを雇って、共用部分の維持管理に関する
  清掃・植栽管理は「清掃員」に、また、いわゆる全般的な
  マンション管理にかかわる事項は「管理員(人)」にやらせている。



■「プロ」あるいは「ノウ・ハウ」

 ・某野球監督を起用してTVで「○○してますか」のコマーシャルで
  有名なS警備会社も、また、もとは産業廃棄物の運送会社から
  事業拡大でビル管理・マンション管理に進出してきた「わが社・
  E社」も、そして、このマンションの分譲をした「K公社」も、
  いずれもがもともと「マンション管理業務」のプロではない。


 ・マンション管理業務を行っている会社には、建設業を母体とする
  ものや、不動産・ビル管理を前身とするものなどがある。
  そのどれもが、もともとは他の専門分野の業者が、新たな
  仕事である「マンション管理」に進出したものである。
  「マンション管理」などという仕事自体が、そもそも新たに
  生まれた「仕事」であるから、当然、それに携わる会社は
  はじめて、新規分野のその仕事を手がけることになる。


 ・そうやって、「マンション管理」の専門家・プロが生まれてくる
  わけであるが、業務に習熟し、その道のプロと呼ばれるような
  ノウ・ハウがどこに蓄積されるか、というと、これも当たり前の
  話ではあるが、「会社」にはではなく、「現場」にそれは
  たまるのである。賢い会社は、これを組織的に収集し、
  マニュアルにしたり、規定集にしたり、ハンドブックにして
  会社財産として、保管・管理、維持・改定して人材育成や
  技術テキストとして活用する。



■知る者、知らざる者

 ・なにが「口惜しい」かというと、「現場」を支え、ノウ・ハウを
  蓄積し、実際をいちばんよく知っている私たちを、うとい、
  何にもわかっていない、指揮命令系統の上位のものが
  「現場の配慮」も無視して、誤った采配を振るうことである。


 ・どんな仕事でも、「人」がもっとも大切な「経営資源」で
  あるが、肩書きが上の無能な上司は、より「現場」に近い部下に
  「現場」の話を聞くのではなく、プロであり、ノウ・ハウを
  もっている「現場」を支配するために、業務命令で部下を
  掌握し、仕事をさせようとする。内心、自分の無知を恐れているので
  余計に肩書きでものを言い、強権的になる。



■遠隔操作

 ・私の職場では、この最たるものになっている。
  というのも、「K公社」-「S警備会社」-「Eビル管理会社」-
  「現場(私)」という指揮命令系統で働いているが、
  毎日の「現場」を見て知っているのは、もちろん「私」である。
  しかし、仕事を指示するのは、「現場」にいない、「現場」が
  見えないところにいる「K公社」であり、「S社」であり、
  「E社」である。


 ・しかも、この上に、もともとの雇用主「マンション管理組合」
  (その役員・理事)がいる。


 ・こんな輻輳(ふくそう)した指揮命令系統下で、私は毎日、働いている。
  だから、階層的には、理事−K公社−S社−E社−私と、
  4階層の「上司」から、「命令」が、それぞれ勝手に降りてくる。
  また、「報告」は、それぞれ4階層の「上司」に個別にする
  ことになる。
  「命令」は、中抜けで直接、私のところにやってくるが、
  「報告」は、中抜け禁止である。というのは、現場にいないので
  彼らは「報告」がなければ、「つんぼ桟敷」に置かれたように
  なってしまい、それこそ「何にもわからなく」なるからだ。


■逆鱗に触れる

 ・もし、現場にいるものと「管理組合(理事)」とで事を運ぼう
  ものなら、中抜けにさせられた「K」「S」「E」の逆鱗に
  触れる。これは、彼らのもっとも恐れるところだ。
  「脳」と「手足」が組むことを「盲腸」は恐れる。
  「盲腸」の沽券にかかわり、それは「盲腸」の生死、
  存在の要・不要にかかわることだからだ。

  「脳」と「手足」が組めば、当然「盲腸」はいらない。
  「盲腸」は、「脳」にかわって「手足」に「命令」したり、いばったり
  できなくなるだけでない。「盲腸」そのものが、組織の「ガン」に
  なつていて、ここで「糞づまり」を起こしていて、これを
  「切除」したら、「脳」と「手足」が一直線につながって
  ものごとがスムーズに運び出したりしたら、これは一大事なのである。


 ・私は、きょう、その「逆鱗」に触れて、叱られた。
  mixiの「まっちゃん」のところで、「外注化の時代と営業マン」
  と題して、これとは異なるアプローチではあるが、本質的には
  同じ問題が論じられていた。
  私のところにように、マイナス機能として働く「パイプ」と
  プラスの価値を新たに生む「パイプ」とがある。

  ・http://mixi.jp/view_diary.pl?id=60027610&owner_id=175363



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