■「書くこと」「読むこと」「考えること」
「順不同10」で、私の苦しい時期に読んだ本のひとつ、
内村剛介「生き急ぐ」のことを書いたが、私の読書は
「日記」によくにている。
私の「日記」は、何かに困っているときに書かれている。
まぁ、可もなく不可もなく日々過ごせているときは、ほとんど
日記はつけない。日記に向かうのは、書くことで何か「考え」
はじめたときである。つまずいて、頭をぶつけて、悩んでいるときに
日記をつける。
これと同じで、本を読むときは、何かにぶち当たり、頭をかかえ、
「本」に解決の糸口をさぐろうとしている。
「書くこと」「読むこと」で、私は自分の苦境を「考え」はじめる。
■「ちくま少年図書館」
だから、購入図書の購入リストがもし、あれば、私の関心の
変遷、悩みの履歴がわかる。本を購入したときは、裏表紙か、
表紙見開きや扉に、購入日と購入書店を新本・古本を問わず
書いていたが、もうかなり以前からその作業を怠っている。
「ちくま少年図書館」の本は、神戸中央図書館で借りて読んだ。
このシリーズは、ずいぶん読んだ。手元には一冊もないので
読んだのがいつかは、はっきりしないが、読む動機はいまも
はっきり覚えている。
悩んでいたときのこと、どの本を読んでも面白くなかった。
著者の言葉に「嘘」を感じたから。どの本を読んでも、「なぜ、
この人はこれを書く必要があったのか」、「この人は書くことで
私に何を伝えようとしているのか」が気になり、文章の端々に
「衒い」や「技巧」、そして「嘘」を嗅ぎ分けてしまう。
そんな中で、少年少女に向かうとき、著者は「本気で、正直に」
読者に語りかけていることを発見した。
それが、この「ちくま少年図書館」との出会いであった。
私は、このシリーズで、多くの真剣な大人、信用できる大人に
出会った。
■インターネットで注文
再読するために、インターネットでアマゾンの古本を注文した。
一般書店の取り寄せより速く、発注してから3日で家に届く。
便利なことに感心しながら、もう四半世紀も前に読んだ懐かしい
本に再会している。次回の「順不同」では、「ちくま少年図書館」の
「本」たちをとりあげたいと思っている。
■次号(日々雑感14)を読む
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http://mixi.jp/view_diary.pl?id=41916093&owner_id=1040600
■前号(日々雑感12)を読む
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http://mixi.jp/view_diary.pl?id=40919045&owner_id=1040600
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