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2005年09月06日23:49

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●順不同 (4)

■五木寛之(著)「青い鳥のゆくえ」 (続き)

  昨日、「青い鳥のゆくえ」について、ここまで話した。

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  チルチルは舞台の前にすすみ、観客に向かってこうつぶやく。

 「誰か、あの青い鳥を見つけた人は、どうか僕たちに
  返してください。 僕たちは、幸福に生きていくためには
  あの青い鳥が、どうしても必要なんですから――」  
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 そして、

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  この話を枕に、五木寛之の話が始まる。
 だが、きょうはもうここでやめよう。話が長くなってきている。
  続きは日を改めて書く。
 「かなわぬことを願ってはならぬ」という山田太一の言葉と
 どうつながるのか。「幸福」ということ、「幸福探し」といことについて
 もう少し語ってみたいと思う。
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 というところで、話は終わった。きょうは、その続きである。


  五木は「メーテルリンクがあえて、若い人たちに、あるいは
 少年・少女たちに、これほどリアルに残酷な物語を突きつけた
 真意はいったいなんだろう」と問う。
  彼は考えた結果、こう結論した。


 「安易に手に入る幸福とか希望というものはない、また、
  それらがすでにどこかに存在していると考えるのは間違いで、
  そんなものは、この世の中どこにもない。人生に希望や
 幸福は、はじめから用意はされていない。宝島で宝を見つけるように
 それらはどこかにころがっているわけでもなく、あるいは
 隠されているわけでもない」


  では、どうすればいいのか。
 <青い鳥>は私たちの手から失われ、すでにここにはない。
 しかし、チルチルの最後の言葉のように、人間には希望とか
 夢とか、それはあるいは幻想かもしれないが、そういうものが
 なくては生きてはいけない。
 <青い鳥>は必ず飛んで逃げてしまうにしても
 私たちは、それを自分の手で作り、絶望の中で希望を育てるようにして
 生きていくよりほかはない。

  五木の話を要約すれば、そのようになる。
 そして、話は「慈悲」に及ぶ。


■次号(順不同)を読む
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