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2025年12月16日00:51

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トルコ旅行記(21)ブルーモスク

午後はまた徒歩観光です。まずは昨日通りかかったヒッポドロームへ。
ヒッポドロームは古代ローマの戦車競技場です。競技場らしきものは残っていませんが、細長い楕円のトラックがあったことがうかがえます。今はスルタン・アフメット広場とも呼ばれます。ここでまず目を引くのは高いオベリスクです。エジプトから持ってきました。当時はエジプトもローマ帝国領だったので略奪ではありません、とのこと。表面にヒエログリフが刻まれています。それと対照的な位置に似たようなオベリスク状の柱が立っています。こちらは無地の石でできています。コンスタンティヌスの柱と言って、ビザンチン時代にコンスタンティヌス7世が建てたものです。もとは銅と真鍮で表面が覆われていましたが、ラテン帝国の侵略の時に剝がされて貨幣鋳造に使われてしまいました。

また、中ほどに丸く穴が掘ってあって、そこからねじり柱が立っています。先はちぎれたようになっています。ギリシアのデルフィのアポロ神殿からもたらされたもので、もとはからみつく蛇の頭が先に付いていました。しかしオスマン帝国時代に蛇の頭は壊されました。その頭部はイスタンブール考古学博物館にあるそうです。

ヒッポドロームの横に旧イブラヒム・パシャ邸があります。
イブラヒム・パシャはギリシアから奴隷としてさらわれて、宮廷に入って教育を受け、少年時代から年の近いスレイマン1世にに仕えるようになりました。若くしてスルタンとなったスレイマンを補佐し、大宰相にまで登りつめました。一説にはスレイマンの恋人でもあったとか。奴隷として売られていたヒュッレムを買い取って宮殿に入れたのはイブラヒムです。

スレイマンにとってなくてはならない臣下であり盟友だったはずのイブラヒムはスレイマンによって処刑されてしまいました。諸説ありますが、イブラヒム自身の慢心がスレイマンを怒らせたとか、ヒュッレムの差し金だとか。
結局スレイマンは晩年までイブラヒムを処刑したことを後悔していたとも言われます。
そのイブラヒムがスレイマンの寵を受けて絶頂期であったころにこの屋敷はスレイマンから与えられました。イブラヒムの死後は国家に召し上げられて催しの場として使われました。ヒッポドロームで祝祭の行列が通る時、この屋敷はちょうどいい見物席にもなりました。
今は改装されてトルコ・イスラム芸術博物館になっています。

旧イブラヒム・パシャ邸からヒッポドロームを挟んで向かい側にあるのがブルーモスクです。本当の名前はスルタン・アフメット・ジャミイ(スルタン・アフメット・モスク)ですが、ブルーモスクの名前でよく知られています。第14代スルタン・アフメット1世によって建設されました。設計はスィナンの弟子のメフメット・アーです。「アヤ・ソフィアより美しいモスクを作れ」と命令されたということで、挑戦するかのようにアヤ・ソフィアのすぐそばに建っています。

観光客が必ず訪れるモスクということで、人が多いです。入るのに行列です。
イスタンブールで最も美しいモスクと言われ、中に入りますと広々とした空間に連なるアーチに支えられて大きなドームが空間を覆います。明るく開放的で、イズニックタイルを使った唐草模様が美しい。「ブルーモスク」の名前ほど「青い」感じはしないのですが、柱や壁に使われているタイルは確かに青を基調としています。しかしアーチやドームはそれほど青くありません。ひょっとすると、青いタイルを見て誰かが「ブルーモスク」といったところ、外国人観光客には「スルタンアフメットモスク」より言いやすい、覚えやすいので広まってしまったんじゃなかろうか…などと思いました。

明るく開放的な空間だと思ったのは、確かに広々としていることもありますが、ドームを支える柱を最低限に減らして光を取り込むようにしたということでもあるようです。そのためドームを支える4本の柱はとても太いです。さらにステンドグラスなどをはめた窓がたくさんあります。
しばし自由見学ということで、観光客をかき分けながら内部をいろいろ見て回りました。やはり柵があって、その向こうに華やかなミフラーブとミンバルがしつらえられています。ミフラーブには聖地メッカのカーバ神殿からもたらされた黒い石が置かれているそうです。
絨毯は赤を基調として唐草模様が織られています。絨毯に座ってドームなどを見上げました。イスタンブールでモスクに行ったら絨毯に座って上部を見渡すのはおすすめです。

外に出ますと、中庭に大きな泉水があります。白い石の壁に囲われ、その上を透かし模様の壁が取り囲みます。
このモスクは通常のモスクのミナレット(塔)が2〜4本なのに対して6本もあります。この日は天気も良く、高いミナレットが青い空に映えます。ミナレットは礼拝の呼びかけ、すなわちアザーンを唱えるためにあるので、途中にバルコニーがあります。今はアザーンはスピーカーなので使われなくなっていますが。
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