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2025年01月04日23:02

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「両京十五日」

「両京十五日」�機´�
馬伯庸:著 齊藤正高、泊功:訳
ハヤカワミステリ

https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000212000/
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明の時代の金陵(南京)。このころ南京では地震が多発していたらしい。
そんな時、皇太子を乗せた船が南京に入って来る。

明は太祖が建国した時は南京に都がありましたが、3代目の永楽帝の時に北京に遷都しました。しかしその後も南京に都を戻そうという動きが朝廷の中でうごめいています。この時の皇帝は永楽帝の息子、4代皇帝の洪煕帝の時代になっており、北京に遷都した皇帝が亡くなったので次代皇帝は南京に戻るんじゃないかと言われたりしており、皇太子が南京へ視察へ行くのもその布石だとか何とか言われたりします。

監察御史の呉不平は、地震の調査で不審なものを見つけます。
一方、呉不平の息子、呉定縁は昼間から酒を煽り、出来損ないとして有名。

そんな時に皇太子を乗せた船が入ってきます。呉定縁は船尾に不審な動きをする人影に目を止めます。
その瞬間、船は爆破。
呉定縁は船尾にいた人物が海に落ちて溺れそうになっているのを見て助けます。…というか、犯人かもしれないと思って父親に突き出そうと思ったのです。そうしてこの不審な男を縛り上げて連行しますが…。

実は、この人物こそが皇太子だったのです。船で最強の大切なコオロギが逃げたので、それを追って船尾まで来てつかまえようとしていたのです。

さて、それからは船を爆破した陰謀すなわち太子を亡き者にしようとする陰謀が張り巡らされ、呉定縁は科挙の進士で南京に派遣されていた清廉潔白にして頭の切れる于謙という人物と共に太子を守って北京を目指すことになってしまいます。

「両京」というのはもちろん北京と南京。十五日後に太子が北京にたどり着かないと陰謀を企むものの思い通りに事が進んでしまう。
というタイムリミット付きで、ありえない危難が次々と訪れ、それをかわしながら、北に向かって進んでいきます。呉定縁は出来損ないと言う評判とは裏腹に武術の鍛錬ができていて頼もしい護衛にもなり、于謙はもっぱら知恵を出す担当。そして成り行きで加わった医師・蘇荊渓は傷の手当や薬の処方はもちろん、意外な人脈を持っていてそれが役に立つこともあるのですが、謎の多い人物でもあります。

中国の時代物で、こんなにハラハラドキドキの息もつかせぬ展開の小説が読めるなんて、もうとてもおもしろかったです。
最後には作者による時代背景や人物の説明も付いていて、歴史好きにはありがたかったです。

馬伯庸って誰かと思ったら「長安二十四時」の原作も書いていたということです。テレビドラマは見ましたが、原作は翻訳されていない模様。こういった込み入ったミステリー&サスペンスはまだ原書で読むのにはハードルが高いし…。ほかにもいろいろ面白そうな本を書いているので、もっと翻訳してくれないものかと思います。

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