ストロング小林さん追悼(341)

78年新日本プロレス「新春黄金シリーズ」中盤戦、第14戦、１月21日、鹿児島枕崎市総合体育館(観衆2,200人発表)大会。

メインイベントは猪木＆星野勘太郎組が上田馬之助＆バディ・ロバーツ組と対戦。１本目は14分45秒、猪木が上田に反則勝ち、２本目は４分45秒、猪木がＢロバーツを体固めで降し反則含みながら２−０で猪木＆星野組がストレート勝ちを飾っています。

ストロング小林はセミファイナルでタイガー・ジェット・シンとシングルマッチ45分１本勝負で対戦、４分56秒、シンが体固めでフォール勝ち。５分足らずで完敗しており、先の前77年「アジア・チャンピオン・シリーズ」での獅子奮迅の活躍ぶりはどこにいってしまったか？と思わざるを得ない不甲斐なさ…。

坂口征二はジェリー・ブラウンを８分25秒、片エビ固めで降し、ベニー＆ビリーのマクガイヤー・ブラザーズは山本小鉄＆永源遙組と対戦、３分56秒、ベニーが永源を体固め。バッファロー・アレンはウィリエム・ルスカとの柔道ジャケットマッチを除く初の外国人レスラー、サイレント・マクニーとの対戦で７分32秒、腕ひしぎ逆十字固めでギブアップ勝ちを収めています。

長州力は藤原喜明とシングルマッチで対戦、15分14秒、サソリ固めでギブアップ勝ち、木戸修vs木村健吾という興味深い顔合わせは11分10秒、回転エビ固めで先輩木戸の貫禄勝ち。

第15戦、１月22日、鹿児島県鹿屋市体育館(観衆4,000人超満員発表)大会。

メインイベントは猪木＆坂口組の黄金コンビがシン＆Ｊブラウン組と対戦、１本目は４分57秒、猪木がＪブラウンを回転エビ固め、２本目は13分11秒、猪木がシンに反則勝ち。反則含みながら猪木＆坂口組の黄金コンビが２−０のストレート勝ちを収めました。

セミファイナルは長州と上田のシングルマッチ45分１本勝負。５分39秒、上田が体固めでフォール勝ち。

Ｓ小林はセミ前でＢロバーツと対戦、11分27秒、カナディアン・バックブリーカーでギブアップ勝ち、ベニー＆ビリーのマクガイヤー・ブラザーズは星野＆木戸組と対戦、３分40秒、ベニーが星野を体固めで圧殺しました。

永源はマクニーを６分38秒、体固めで降し、アレンは木村健に８分11秒、腕ひしぎ逆十字固めでギブアップ勝ちしています。

第16戦は１月23日、大分県営体育館(観衆4,000人超満員発表)大会。

Ｓ小林が１月19日の熊本大会以来の猪木とのニュー・ゴールデンコンビを結成しメインイベント登場。シン＆Ｂロバーツ組と対戦。１本目は19分42秒、猪木がシンに反則勝ち、２本目は２分３秒、猪木がＢロバーツを体固めで降し、猪木＆Ｓ小林組が反則含みの２−０でストレート勝ち。

セミファイナルは坂口と上田の遺恨対決、シングルマッチ45分１本勝負。６分12秒、両者リングアウトの引き分けとなりました。

ベニー＆ビリーのマクガイヤー・ブラザーズは長州＆永源組と対戦、３分10秒、ベニーが永源を体固め。木戸vsＪブラウンの一戦は９分16秒、体固めでＪブラウンのフォール勝ちに終わっています。

星野はマクニーを６分38秒、体固めで降し、アレンは荒川真(ドン)を７分50秒、体固めで破りました。

１月23日(現地時間)、ニューヨークＭＳＧの定期戦に藤波辰巳が登場、カルロス・ホセ・エストラーダの持つＷＷＷＦジュニア・ヘビー級王座に挑戦しています。

当初は王座決定戦に出場する予定でしたが、３日前の１月20日、ニューヨーク州ユニオンディール・ロングアイランドのナッソー・コロシアムで先にエストラーダとトニー・ガレアとの間で王座決定戦が行われ、エストラーダが勝って新王者となりました。(実際にはこの試合は行われていない可能性大)

無駄な贅肉が一切ない筋骨隆々とした藤波の肉体はカッコよく、ショートレンジからのドロップキックはものすごい速さで、最後は11分31秒、初めて見るフルネルソンからのスープレックス(ドラゴン・スープレックス、飛龍原爆固め)でエストラーダを破り新王者となっています。

この日のメインイベント、２月に新日本プロレスに登場するＷＷＷＦヘビー級王者、スーパースター・ビリー・グラハムは前77年12月19日、レフェリーストップ負け(ルールによりベルト移動なし)を喫したミル・マスカラスとの再戦を行い、13分19秒、反則勝ちを拾って王座防衛。難関をクリアしましたが、グラハムにはその２日後にさらなる試練が待ち受けていました。