読書日記N o．1444（消えゆく雑誌というメディアの輝き）

■「サライ」2022年7月・盛夏特大号　小学館発行

前回の日記で、直木賞作家の今村翔吾さんの時代小説をとりあげましたが、新聞
広告で、雑誌「サライ」7月号が、生誕100周年の司馬遼太郎と池波正太郎をとりあげ、
「時代小説は生涯の友」という大特集をしているので、手に取りました。

特別付録として、ファスナー式のトラベル・ポーチが付いているので、こちらにも目が
釘つけになりました。

そういえば、半世紀以上前に購入していた、少年漫画雑誌や学年雑誌には、たくさん
付録がついていたなぁ、と懐かしくなったのも引き金です。

雑誌「サライ」は、1989年9月創刊の小学館発行の月刊誌で、シニア世代を主な顧客に
して、旅、食、人物、歴史、文化、趣味、健康などをテーマにした“大人の雑誌“です。

意味は、ペルシャ語で「宿」で、トレードマークは、らくだです。創刊された当時、
私は、この雑誌に似合う、シニア世代になりたいなと思ったものです。

前回の読書日記を書いたとき、出版業界の構造不況について触れましたら、若いマイミク
さんから、出版不況について質問があったので、以下のように答えました。

“出版業界の売上のピークは、1996年ごろで、それ以来、減り続け、現在は
ピークの半分以下です。街のリアルな書店数も同様に減り続けています。
原因は、ひとつには、雑誌というメディアが、完全にネットなどデジタル
メディアにとって変わられたことです。電車に乗っても、もう雑誌を読んで
いる人はいません。リアル書店の減少は、さらにAmazon等に侵食されています。
講談社、集英社、小学館など漫画を持っている大手出版社は、漫画のデジタル対応
に成功して、息をつないでいるのと、多角化をはかっています。“

↑で触れましたように、紙の雑誌というメディアは、新聞同様、今やきえゆくメディア
です。読者の中心は、私のような高齢者ばかりで、若者から見放されたモノに、将来は
ありません。

じゃぁ、そんなにつまんないかというと、さにあらずだと、思います。

だいたいが、紙質もよくオールカラーで、A4サイズ130ページの読み物で、さらに
“豪華付録“付きなモノが、税込1200円なのは、安いですよね。

今、本の値段も上がっていて、300ページくらいの文庫本で800円〜900円。新書
だと1000円前後。単行本だと1700〜1800円が相場です。それと比べると安いです。

でも、ネット全盛の今、情報はタダで入手できるのが、当たり前になってしまい、
凋落が激しいのが、雑誌というメディアです。タダと比べると、1000円出してまで
買う意味があるのか、と言われると、返す言葉もありません。

でもね。読み物としても、面白いんですよ。それが言いたくて、本日の日記を書いてます。

え〜い。めんどうくさいので、雑誌の目次を全ぶ紹介しちゃいますね。
私は、丸2日間かけて、堪能し尽くしました♪

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表紙
目次
ファスナー式トラベル・ポーチのご案内
いくつになっても楽しく心地よく暮らすコツ
インタビュー 徳光和夫（フリーアナウンサー、司会者・81歳）
大特集 「時代小説」は生涯の友
第1部 司馬遼太郎と池波正太郎を旅する
ふたりの大作家の「100年史」
名作の舞台を歩く1 司馬遼太郎『峠』 河井継之助記念館／長岡城趾／慈眼寺／朝日山古戦場／居食亭 東忠ほか
名作の舞台を歩く2 池波正太郎『鬼平犯科帳』 雑司ヶ谷／音羽／目白台／高田
名作の舞台を歩く3 池波正太郎『仕掛人・藤枝梅安』 神明神社／正定寺／紅家 紅粉屋久右衛門
第2部 いま読むべき心躍る時代小説34選
「時代小説」に何が起きているのか
ジャンル別「注目の作家」17人17作
書き手の愉しみ
読み手の愉しみ
作り手の愉しみ
いま読むべき時代小説10選
この夏は、ハイボールを贅沢に
日本で独自に進化したハイボールがウイスキーの新たな魅力を引き出した
よく冷やし、あまりかき混ぜないのが要点
ハイボールが美味くなるグラス4選
万能な食中酒ハイボールと料理との相性
自宅で楽しみたいハイボールに合うウイスキー15選
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