最近購入したCD2枚。
●フェルディナント・リース (1784-1838)
・チェロソナタ ハ長調
・チェロソナタ イ長調
・チェロソナタ ト短調
マルティン・ルンメル (チェロ)/ステファン・シュトロイスニック (ピアノ)
(2017録音、Naxos)
●フェルディナント・リース (1784-1838)
・序奏とロシア舞曲
・チェロソナタ ハ短調
・フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 変ホ長調
・チェロソナタ ヘ長調
・3つのロシアの旋律と変奏曲
マルティン・ルンメル (チェロ)/エリック・ラム (フルート)/ステファン・ストロイッシング (ピアノ)
(2018録音、Naxos)
先日リースの伝記を読んだことを受けて、手持ちのリース作品のCDをいろいろ聴いていたが、まだ聴いていない作品も多くあり、まずは新たにチェロ作品のCDを購入した。
リースはベートーヴェンの弟子として知られていて、その作品もベートーヴェンの影響が感じられるものも多い。特に交響曲は顕著である。しかし、そこから徐々にオリジナリティを確立していくのであるが、室内楽作品はのちのロマン派への架け橋となるような作品もあるといえる。チェロ作品も、イ長調のソナタなどベートーヴェンらしい雰囲気が感じられる箇所もあるが、ト短調のソナタではそこから脱却した「リースの作品」になっている。これはなかなか充実した壮大な曲だと思う。2枚目にはソナタ以外の曲も収められているが、フルートを含む室内楽作品はリースに多く、この三重奏曲も、ベートーヴェンでは少なかったフルートの入った室内楽を、自身の作品として作り上げていったものといえるかもしれない。
前述の伝記本でも、これまで語られることのほとんどなかった、ベートーヴェンの庇護から離れてからの活躍について詳述されており、優れた作曲家兼ピアニストとして活躍したことを思うと、まだまだ録音が多いとはいえないが、埋もれさせておくには勿体ない作曲家である。
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