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2020年09月16日19:05

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【読書】 最近読んだ本 備忘録

最近読んだ本の、備忘的メモ。

●「青の数学」 (王城夕紀著、新潮文庫)

高校生を主人公とする青春小説。といっても、ありがちなスポーツや恋愛物ではなく、数学なのである。主人公の栢山は、雪の日に出会った見知らぬ女子高生からある問いを投げかけられる。彼女は数学オリンピックを制した天才だった。その答えを探すかのように、若き数学者が集うネット上の決闘空間「E2」に参加し、ライバルたちと出会う。夏休みには地方の大学で合宿をしての、いわばオフラインミーティング。数学の難問を競って解きながら、それぞれの数学に対する思いが交錯し、栢山も何かをつかみかける。大学では数学を学んだので、タイトルに釣られて買った本だが、自分も学生時代に都内の数学科の学生が集うサークルに参加していたし、いろいろ楽しかったなと思い出した。やはり、数学ほど魅力的なものはない。


●「青の数学2 ユークリッド・エクスプローラー」 (王城夕紀著、新潮文庫)

「青の数学」が、雪の日に出会った少女が出した数列の解も分からないまま、中途半端に終わった気がしていたら、続きがあることに気付き、続編を購入して読んだ。夏合宿も終わり、なんとなく自分を見失いかけている栢山。そんな中、彼の前に新たな「強敵」が現れる。少女の数列が分かったと語り、「E2」では新たな戦いが始まっていく。そして、「数学とは何か?」を問い続けていた栢山は、数学に掛ける高校生たちとの様々な出会いの中で、彼自身の答えらしきものが見つかる。


●「面白いことは上司に黙ってやれ」 (春日知昭著、光文社新書)

電機メーカを退職後、ロボット開発会社を設立し、モーション・フィギュアの開発に取り組んでいる著者による、自らの経験を踏まえた、日本発の新ビジネスを生む出すためのヒントの提言といった内容の本である。著者が最初に勤務していた企業は、私も非常に馴染み深いので、書いてあることもよく分かる(笑)。一般に大企業と呼ばれるところはどこも似たようなものだが、現場から斬新なアイデアが出ても、やれビジネスモデルはどうだの、事業計画はどうだのという話になって、結局は既存の枠から抜け出ることがない。しかし、転換期にある時期だからこそ、大胆な発想も必要ではないか。


●「見えない絶景 深海底巨大地形」 (藤岡換太郎著、講談社ブルーバックス)

大きな地形といえば、ヒマラヤ山脈など陸上の地形を思い浮かべるが、実は海底には地上をはるかに上回る、とてつもない地形が広がっているのだ。その「見えない絶景」を、理想的な潜水調査船に乗って、ヴァーチャルな深海世界一周を楽しみつつ、地上では見ることのない独特の「景色」を眺めるというのが前半の内容。後半は、海底の巨大地形の成り立ち、プレートテクトニクスについての理論、そして、そもそも地球にそのような地形が出来た理由を、地球誕生の冥王代から探っていく。陸上は地球の表面のごく一部に過ぎない。海底を見てこそ地球の真の姿が分かるのだが、まだまだ未知の部分が多いのである。
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