先日の日曜日、久しぶりに都内に行ったついでにCD店に寄って、これまた久しぶりにCDを購入した。
●エゴン・ヴェレス (1885-1974、オーストリア)
[1]
・交響曲第1番
・交響曲第8番
・交響的エピローグ
[2]
・交響曲第2番「イングリッシュ」
・交響曲第9番
[3]
・交響曲第3番
・交響曲第5番
[4]
・交響曲第4番「オーストリア交響曲」
・交響曲第6番
・交響曲第7番「奔流に逆らって」
ゴットフリート・ラプル指揮 ウィーン放送交響楽団 (2001-2004録音、cpo)
エゴン・ヴェレスはヴェーベルンやベルクと同じくシェーンベルクに師事し、戦前はウィーンで活躍した。ユダヤ系であるがゆえに、ナチスの迫害から逃れるためにイギリスに亡命した。9曲の交響曲は、いずれもイギリス亡命後の作品である。9曲ともこのCDで初めて聴く。
作品の基本は無調音楽のようだが、前半の4曲あたりは調性を持った音楽のようにも感じられ、後期ロマン派的雰囲気もまだ残したような曲である。どの曲も、ゆったりとした音楽で、おだやかな旋律が流れるのだが、その前半4曲の交響曲は、シェーンベルクというよりは、緩徐楽章などマーラーにも似た雰囲気を感じる。個人的には第2番がなかなかよろしいと思った。第3番はなかなか力強い部分もあり面白い。第4番も第3楽章のAdagioなど、なかなか素敵である。第5番で作風の転換が見られ、第6番以降は、捉えどころのないような無調音楽になっている。前半4曲は意外といいなと思ったが、第5番以降は、もう少し聴き込まないと、分からないかもしれない。
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