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2019年12月13日00:30

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12000年前に何が起きたのか?  4.脳科学と文化論

文化人類学・人類進化学が脳科学と結びつくのは自然な流れだ
なにしろそこにしか証拠は見出せないのだから

今回の日記で大いに参考にさせてもらってるのは
E・フラー・トリーの「神は脳が作った」という本だ
これまでの様々な関連書籍の 現時点でのまとめとも言えるような著作で
数年で大幅に進歩するこの手の分野では
こういった本はありがたい
しかし 本気でまとめようと思えば一冊で済むわけもないので
当然ながら この本だけでは理解できないだろう部分が少なくない

例えて言えば
量子力学の入門書なんかと似てるかもしれない
目に見える物体が 納得できる説明が付与されるニュートン力学に対して
その ニュートン力学の成り立ちを追求していけば
量子力学の 目に見えず 時間も存在しないような
ちょっと想像しがたい世界の話を知らなければならない
そして 今度は量子力学を前提において
ニュートン力学を再検証しなければならなくなる

歴史と脳科学は そういった関係性に似ている
なぜ農耕が始まったのか?
なぜ都市は作られたのか?
なぜ宗教が始まったのか?

言ってみれば こういった話は還元主義であると捉えられるだろう
「人はそんなに簡単じゃない 一人一人は自由な存在で
歴史はその自由な存在の人間が物語を作り上げていく流れだ」
一般的に創刊が得る人も多いだろう
戦争や発明と言った事件史や
偉人やヒーローを中心とした英雄史が歴史の中心となっていた時間は長かった
それは「目に見える歴史」であり
納得のいく因果関係があるニュートン力学に似ている

しかし もっと細かな
もっと原理的な理由は確実に存在するし
そこから演繹を行うこともできる
そして量子力学は統計によって成り立つので
すべての粒子が同じ動きをするわけではない
10%ほどは法則外の動きをする
脳科学から演繹できる事柄も同じで
人類が脳の発達に従って全く同じ歴史を辿るわけではもちろんない
そこにもやはり10%の不確定要素は存在する

とは言っても
手から落ちたボールは床に落ちる
90%の力は下に働くからだ
しかしその理由は すべての粒子に万有引力が働くからではない
それでは説明がつかないのだ


続く
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