mixiユーザー(id:1940449)

2019年09月05日03:53

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保守のポピュリズム 10。ポピュリズム化



リンクはいささか古いけれども
フーコーとチョムスキーの対話だ
全然かみ合ってないのは一目瞭然で
この対話で重要な点は 
人間の本性というものがあるか?ないのか?
というところにある
あの時代の空気のような政治論争はここではあまり関係がない

未だに結論はついてないけれども
少なくとも脳科学や文化人類学での最近の知見では
タブララサは否定され 人間には生来的なものが確かに存在する
それを 大々的に主張したのがチョムスキーで
言語的なところでの文法習得能力や
おそらくは善悪 そしてある程度の物理法則まで生来的に備わっている可能性は高い
この動画の時代はまだまだ科学の進歩が追いついてなかったので
そんな話はフーコーでなくとも鼻で笑っていた時代である
現在でもチョムスキー先生は一部では蛇蝎のごとく嫌われているw

これは何を指し示すのか?
経験論の大前提が崩れつつあるということで
人間について ある程度は
演繹的な推論の可能性が出てきたということだ
我々人類は奥底では狩猟採集民の脳の反応のままだということでもある

ある意味唯物論的ではあるが
今はそれほど素朴な唯物論は存在しない
複雑でありながらも 大元の根拠は示せるくらいの感じだろう
これは帰納でビッグデータを扱ってきた社会科学全体の
ある程度の見直しは避けられないのではないかという流れを作るだろう

そのあたりを考慮して
最近の移民排斥や保守化・右傾化と言われるような
世界的な方向性をどう見るのか
人口も経済も もう右肩上がりの成長は望めないところで
これまでのグローバル化を進めていいのか?
我々自身が どう否定しても奥底に持っている他民族への不理解と同化への拒否を
どう考えていくのか?
といったところだw
それらの理論は 必ずや本質を外し
違う動機である脳の省力化をへてポピュリズム化する
保守派の知識人はそれを説明するだろうが
格差の広がった社会は
そんなもんを聞いちゃいない
わかりやすい説明を要求し続けるだろう

ランダル・レイのMMTの解説書がやっと届いた
確かにわかりやすく平易でさもありなんとも思う
経済の解説書としては異様に親しみやすい

しかしそんな本でも読まれることはないだろう
時代はシステムの変更を要求しているし
それはたぶん可能だ
しかし一年二年といったスパンではない
もっと中期的な時間が必要になる
その間我々の認知バイアスは
不当で安易な方向に流れるだろう


続く
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