最近購入したCD 2枚。
●ピョートル・チャイコフスキー (1840-1893、ロシア)
・ヴァイオリン協奏曲ニ長調
●イーゴリ・ストラヴィンスキー (1882-1971、ロシア)
・バレエ・カンタータ「結婚」
パトリシア・コパチンスカヤ (ヴァイオリン)
テオドール・クルレンツィス指揮 ムジカエテルナ
ナディーヌ・クッチャー (ソプラノ)/ナタリア・ブクラガ (メゾ・ソプラノ)
スタニスラフ・レオンティエフ (テノール)/ヴァシリー・コロステレフ (バス)
(2014録音、SONY)
今さらチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲でもないかなと思いつつ、何かと話題になっているらしい(?)CDが店頭に山積みになっていたので、つい購入した。よく知っている曲なのに、まるで違う曲を聴いているような演奏! クルレンツィスとコパチンスカヤの激しいぶつかり合い、強弱のコントラストも大きく、テンポも自由自在の、過激でダイナミックな演奏であるが、なぜか引き込まれて最後まで聴き入ってしまう。ストラヴィンスキーのバレエ・カンタータ「結婚」はこのCDで初めて聴く曲だが、ロシアの生活に根差した土着音楽というのか、喜びと楽しさがあふれているような音楽で、これは聴いていて面白い。
●マリア・シマノフスカ (1789-1831、ポーランド)
・18の舞曲
・24のマズルカ
・6つのメヌエット
・ジョゼフ・ポニャトフスキ大公お気に入りの民謡によるポロネーズ
・ポーランド舞曲
・コティリオンまたは比喩的なワルツ
アレクサンダー・コストリツァ (ピアノ)/柴垣なつみ (ピアノ) (2014録音、GRAND PIANO)
ポーランドのピアノの作曲家といえばショパンだが、ショパンだけではない!というCDである。マリア・シマノフスカによるポロネーズやマズルカなどポーランド発祥の舞曲音楽を中心にしたピアノ曲集である。19世紀初頭のヨーロッパで活躍したピアニストの一人でもあり、作曲家として作品も残した女性である。このCDで初めて聴く作曲家だが、素敵な作品ばかりだ。各曲に実にさまざまな曲想が盛り込まれ、最後まで楽しませてくれる。「マズルカはショパンによって芸術音楽に昇華された」と言われるが、それより前にすでにあるではないか。ショパン以前に、このようなショパンに劣らない作品を多く作りながら、やはり女性だということで、いまひとつ忘れられていたのだろうか。しかし、このように録音をしてくれる演奏家がいることで、再びよみがえるのだ。「18の舞曲」のみ2台のピアノで、あとはピアノ独奏である。
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