86年5月1日、両国国技館、メインイベント タッグマッチ時間無制限1本勝負、アントニオ猪木&上田馬之助組vsアンドレ・ザ・ジャイアント&ショーグン・KYワカマツ組。
先に猪木、上田組が入場しアンドレ、ワカマツ組を待ち受けています。
古舘アナ「地殻変動を彷彿とさせる、そういったアンドレ・ザ・ジャイアントのテーマに乗せまして、アンドレ・ザ・ジャイアントと若松市政が入ってまいりました。今夜はマネージャーのワカマツはマネージャーではありません。レスラーとしてコンビとして入って来る訳であります。
アンドレ・ザ・ジャイアント、若松市政、どういった戦法を試みるでありましょうか?さあ、入ってまいりましたマネージャーとしてのワカマツ、いや、レスラーとしての若松市政、その後ろ、小山のようにそびえ立っております、ノッシノッシといきます2メートル23センチ、250キロのアンドレ・ザ・ジャイアント、右手にムチを持っています。
ワカマツは左手に真紅のメガホンを持っています。アンドレと組んでからワカマツは、敢えてメガホンのみ。そして、ムチをアンドレに渡しました。まさしく、分業制を敷いてしまったのであります。さあ、双方が今、マット上で睨み合います」
リング上、田中秀和リングアナ「実はこの試合はレフェリー問題で大変モメておりまして、ワカマツ側からはフレンチ(ミスター・フレンチことフレンチ・バーナード)レフェリーを、そして新日本側はミスター高橋レフェリーを指名しておりますが、この試合のレフェリーはまだ決定しておりません」
古舘アナ「レフェリー問題に関するアナウンスが行われております。外人サイドは当然、外人レフェリーというものを要請しておりまして、これでは敵わんと、新日サイドはメインレフェリーのミスター高橋、これを指名している訳であります。ここで、敢えてコインを使うようであります。
どうやらコインの裏表という、従来のトラディショナルなルールによりまして、レフェリーを1人決定しようということであります。外人レフェリーを強く推すアンドレサイド、新日サイドは、これは面子としてレフェリーのミスター高橋、オフィシャルレフェリーを起用したいという、そういった意向は当たり前であります。さあ、果たしてどうなるでありましょうか?レフェリー問題から糾弾しておりました今夜の一戦、波乱含みの様相であります。山本さんっ」
小鉄「はい」
古舘アナ「とにかくレフェリー問題をスッキリと決着させませんと試合が始まりませんので、これはもう、どういった形でもいいですから、早くやるべきですねぇ、これねぇ」
小鉄「そうですね、それとですね、これはもう高橋に任せるべきですよ」
古舘アナ「本来ならばそうなんですがねぇ」
小鉄「ええ、ジャイアントが連れてきたレフェリーですからね、やはりどうしても身びいきしてしまうんですよ。こういう視点はですね、良くないですからね、あくまでこれはワカマツのイチャモンだと思うんですよね」
古舘アナ「ははあー、さあ、レフェリー問題でリング上、試合前から早くもモメております」
小鉄「それと古舘さんですね、このフレンチっていう人、レフェリーですかね、どうしてもですね、ジャイアントとワカマツと共にですね、行動していますからね、やはりそこに無理が生じると思うんですよね」
古舘アナ「ははあー、なるほど!」
ログインしてコメントを確認・投稿する