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2018年07月18日21:01

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読書日記Nо.1104(オウム事件とは何であったか)

■村上春樹「約束された場所で」2001年7月初刷、2015年1月第13刷文春文庫

7月に入って、西日本豪雨災害とか、ロシアワールドカップとか、大きな
ニュースが色々あったが、麻原彰晃以下7名のオウム真理教関係の死刑囚の
死刑が執行されたことは、23年前を知る日本人にとっては画期となったのでは
ないかと思う。

1995年も、大きなニュースが色々あった。1月には、阪神淡路大震災、
3月に地下鉄サリン事件、そして、この年は、Windows95が発売されて
本格的なネット社会の嚆矢となった。

当時、私は岡山に住んでいて、1月の阪神淡路大震災で、午前5時すぎ、
岡山でも突き上げるような地震があって、飛び起きた記憶がある。

地下鉄サリン事件は、3月11日で、3末に東京出張があって、行くかよすか
悩んだ記憶は、鮮明だ。

本書は、麻原らが処刑されて、新宿の紀伊国屋に行ったら、平積みされていた
ので、手に取った。

村上春樹さんも、オウム事件には衝撃をうけて、地下鉄サリン事件の被害者
にヒアリングしたノンフィクション「アンダーグラウンド」があるが、本書
は、副題をUnder ground2、といって、続編。続編は、オウム信者8人に
ヒアリングした記録。

遅ればせながら、惹句を紹介しますね。

“癒されることを求めた彼らが、なぜ「サリン事件」という救いのない無差別
殺人に行きついたのか。彼らはなぜ現世を生き抜くことができなかったのか?
どこに夢の地を求めようとしたのか?”

“信者、元信者たちへの徹底的なインタビューと河合隼雄氏との対話によって
現代が抱える心の闇を明らかにするノンフィクション。”

実は、本書の単行本は、1998年11月に刊行されて、文庫本になったのが、
2001年7月。故・河合隼雄さんとの対談は、文庫本だけに収録されている。

地下鉄サリン事件が起こって、23年という年月が経った。
実は、プライベートでは、1995年5月に二女が生まれたので、この23年という
時間の長さは、十分に身体で感じている。

平成も、来年、平成31年で終わるので、麻原ら死刑囚の刑の執行は、ケジメ
になったのではと思う。

論じ尽されてきて、これからもなお、論じつくされるであろう、オウム事件。
私はただ、この23年の年月の時間を、呆然と感じるのみである。

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