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2018年07月01日20:06

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読書日記Nо.1100(知る悲しみ)

■島地勝彦「知る悲しみ」2018年5月講談社α文庫

副題は、“やっぱり男は死ぬまでロマンチックな愚か者”。

いつも休日に行く、紀伊國屋書店・新宿店の店頭で、手に取った本。
書名に、何となく惹かれたから。

私にとって、知ることは、道楽なんですが、でも、極北までいくと
知ることは、悲しみにつながるかもしれないという、思いもあり。

早速、惹句を紹介。

“元「週刊プレイボーイ」誌の名物編集長が、「東京スポーツ」
紙上で連載している人気コラムをまとめた処女エッセイ集「甘い生活」
の続編である。”

“単なる有名編集長の回顧録、編集論にとどまらない、男として、
ロマンティックな愚か者として、ユーモアとペーソスを糧に、
面白おかしく生きていく技術を教えてくれる。今回は巻頭言は、
伊集院静氏に依頼、表紙画と装丁は横尾忠則氏が担当して、
シマジワールドを彩る。 ”

著者は、知らなかったが、こんな人。

“1941年東京生まれ。青山学院大学卒業後、集英社に入社。
『週刊プレイボーイ』編集部で柴田錬三郎氏、今東光氏ら多くの
作家を担当、薫陶を受ける。”

“82年『週刊プレイボーイ』編集長として同誌を100万部雑誌に育てる。
開高健氏を起用した人生相談『風に訊け』は大人気連載となった。“

“2008年退任。著書に、開高健との共著『水の上を歩く?』(集英社文庫)
がある。本社刊では『甘い生活』『えこひいきされる技術』『乗り移り
人生相談』がある。”

20代の頃、私は「週刊プレイボーイ」を読んでいて、柴田錬三郎さんや
今東光さんの人生相談にはお世話になったので、著者ともご縁があった。

本書は、著者が、東スポに書いたコラム112本が収録されているが、印象
にのこったタイトルを10本紹介。

・アメリカの底知れぬ豊かさと栄光、そして衰退
・「バカなまねはよせ。恋は病気だ。」
・白洲次郎と薩摩治郎八、二人のジロウの怪物伝
・シングルモルトやシングルで飲み、紅茶はブレンドで飲むべきである
・オペラはセックス、アリアは男と女の雄叫びです
・人は退屈な真実よりも、素敵な嘘を好む
・ベートーヴェンが天国から降りてきて老指揮者に憑依した
・身の丈のカネで集めてこそ、アートの目は肥える
・顔立ちは両親の作品だが顔つきは自分の作品である
・ロンドンは粋な男のための魔性の街である

ペダンチックかつ、ダンディズムあふれた、コラムは、極上の娯楽を
読者に提供してくれていて、誠に芳醇です(^^♪
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